疲れを考慮してアプローチとパターの練習量を見直す
アクサレディスは第2日の競技が悪天候で中止となり、36ホールに短縮されて迎えた27日の最終日は晴天に恵まれた。
首位と2打差の3位から出た西郷真央。開幕戦のダイキンオーキッドレディスではトップと5打差をひっくり返してツアー初優勝を飾ったが、今大会も大逆転劇を演じた。

前半は5番パー4で10メートルのバーディーパットを沈めると、7番パー3、8番パー5で連続バーディー。9番パー4をボギーとしたが、10番パー5は5メートル、13番パー3は4メートルのスライスラインをねじ込んで、首位に立った。
「(最終日はトップと)2打差だったので、そこを意識して出る形にはなりましたが、最初は気にしないでプレーしていました。後半は団子状態だったので、最後の数ホールは緊張しましたが、その中でもボギーを打たずに終われたので良かったです」
5バーディー、1ボギーの68で回り、通算9アンダーで逆転優勝。開幕戦ダイキンオーキッドレディスに続く今季2勝目、通算2勝目を手にした。
特に最終日のラウンドは、アプローチとパターの練習量を増やしたことが功を奏した。「今まで練習の割合はショットが8でアプローチとパターが2」。この割合を5対5に見直した。
「ショットの練習をしたあとに疲れてからだと(アプローチとパターが)少ない練習量になってしまうので、先にアプローチ、パターの練習をして、ショットの練習をするようにしたんです。時間の使い方を変えてからは、練習量を増やせるようになりました。その成果はありましたね」
目標としていた複数回優勝を今季4試合目で成し遂げた西郷。「もう勝てるだけ勝てたらうれしい」と新たな目標に向けて前を見る。
今季開幕戦で優勝したときは師匠のジャンボ尾崎に「2勝目も頼んだぞ」と言われていたが、「去年までは背中の丸まったような報告になっていたので、これでしっかり胸を張って報告できます」と笑顔を見せた。
今季4戦で2勝。まだ20歳だが、すでにトッププロの風格さえ漂う。それに「去年からメジャーには行きたいと思っていました」と今季出場資格を持つ全米女子オープンにも意欲的で、世界に羽ばたくためにもさらなる高みを目指す。
西郷 真央(さいごう・まお)
2001年10月8日生まれ、千葉県出身。2019年、高校在学中にプロテスト合格。2020-21年シーズンはトップ10フィニッシュが21回と安定した成績を残した。2022年シーズンは開幕戦で初優勝を挙げると、4戦目となるアクサレディスで早くも2勝目を挙げた。島津製作所所属。