クセの強いポアナ芝に打ちのめされた渋野日向子
米女子ツアーJTBCクラシック最終日(現地時間28日、カリフォルニア州・アビアラGC)に、通算5アンダー24位タイから1つでも順位を上げようと臨んだ渋野日向子だったが、1番でいきなり3パットのボギーを叩く。2番でもティーショットを左のラフに入れてボギーと苦しい出だしとなった。

パー3の3番でグリーン右から5メートルのアプローチを直接カップインさせるバーディーを奪って笑顔がこぼれたが、悪い流れを断ち切ることはできなかった。
5番、6番、9番とずるずるとボギーを重ね、前半だけで4つ、スコアを落としてしまう。
バックナインに入っても流れを変えることはできず、2ボギー、1ダブルボギー。8オーバー80の大叩きを演じてしまった。通算3オーバー72位タイで大会を終えた。
「悔しい結果になったので残念ですが、気持ちを切り替えていきたい。自分のミスが多かった1日なのでどうしようもないです」と、率直に口にした。米ツアー本格参戦の幕開けがアジアシリーズからだったため、3試合目の今大会が米本土初戦。
「苦い終わり方でしたが、まだ試合があるのでしっかり切り替えていきたい」と、自分に言い聞かせた。
次週はメジャー初戦、シェブロン選手権(31~4月3日、カリフォルニア州ミッションヒルズCC)。昨年は予選落ちしているだけに、リベンジをかけて挑む。
古江彩佳は4試合連続予選通過と安定したプレーを継続
5打差6位タイからの逆転を狙ってスタートした畑岡奈紗も、チャンスを生かしきれずに3バーディー、4ボギー。通算8アンダーの16位タイに終わった。
「パットでうまくリズムを作れなかったのが悔しい。最近、トップ10に入るのがなかなか遠い」と、唇をかんだ。
それでも、次戦のメジャーに向けて前向きな言葉も口にしている。「今年最初のメジャー。調子が上がってきているので、あと3日で調整したい」と、力を込めた。

古江彩佳は、3バーディー、2ボギーの71で通算6アンダー32位タイ。出場4試合すべてで予選を通過し、ルーキーながら安定したプレーを続けている。
優勝争いは、ホンダLPGAタイランドで初優勝したナンナ・コルツ・マドセン(デンマーク)が通算17アンダー単独首位で最終ホールを迎えたが、3パットボギー。16アンダーでアッタヤ・ティティクン(タイ)とのプレーオフになった。
1ホール目に5.4メートルのバーディーパットを決めきなかったティティクン。2ホール目はマドセンがラフからの第2打を池に入れてボギーパットも外す間に、きっちりとボギーで上がって初優勝を飾った。
19歳25日のルーキーながら、すでに欧州ツアー2勝の経験を持つティティクン。9バーディー、1ボギーの猛チャージでマドセンをつかまえ、プレーオフで勝利をおさめる姿は、強豪タイ勢の新たな“顔”そのものだった。
マドセンには、初優勝からの2試合連続優勝という史上4人目の記録をかけて3打差単独首位で最終日を迎えたが、あと一歩のところで涙をのんだ。