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- 女子ツアーでは珍しい長尺パターが武器 初優勝に臨む木下彩
黄金世代の一人、木下彩が8バーディーノーボギーで2日目をラウンド。首位と1打差の通算9アンダーで最終日に臨む。
ダサくてもいい! 長尺パターで優勝を目指す
木下彩が、見た目より実を取って初優勝に挑む。
フジサンケイレディス2日目(23日。静岡・川奈ホテルGC富士C)、木下は8アンダー63で回って通算9アンダー。通算10アンダー単独首位の高橋彩華に1打差2位で逆転に賭ける。
8バーディー、ノーボギー。長尺パターを駆使して3番から3メートル、1メートル、1.5メートルと3ホール続けてバーディー奪取。
8番、9番、10番も3連続バーディーと勢いは止まらない。12番のパー5で7つ目のバーディーを取った直後の13番でに「今日イチ」の第2打を奥1メートルにつけて通算9アンダー。一時は首位に立つ勢いだった。
長尺パターに行きつくまでに、苦しい思いを何度も味わった。「学生時代から悩んでいました」というパッティングは、プロになってさらにひどくなる。周囲からは長尺を勧められたが「ダサい」と抵抗。アームロックも試してみたが、うまくいかなかった。
そんな状態が限界を迎えたのは、昨年8月末のことだった。ステップアップツアー、山陰ご縁むす美レディースで3パットが止まらなくなった。パット数は初日35、2日目38。スコアにならず予選落ちした。「どうやっても入らない。(構えた時)気持ち悪くて、50センチが遠く見えました」と、どん底を味わった。
長尺までは使いたくない、という気持ちを抱えつつも、以前からメーカーに長尺パターを依頼していた。それを渡されたのはそんなタイミングだった。
「(翌週9月1週目の)ゴルフ5だったと思います。その週は長いのと短いの2本バッグに入れていった(プレーした)んですけど、短いの1回も使わなかったんです」と、予選を通過して27位タイ。長尺の良さを実感した。以来「今は入れば(見た目は)どうでもいです」と長尺一辺倒だ。
先週、初優勝した植竹希望と、現在首位で初優勝を狙う高橋彩華は同じ98年度生まれの“黄金世代”。
「あまり人は気にならないタイプ。優勝、優勝考えると緊張したいので、できなくても仕方ないと思って」と、自然体で最終日に臨む。
木下 彩(きのした・あや)
1999年1月13日生まれ、山口県出身。QTランキング9位の資格で今季のツアーを戦う。数多くの優勝者を輩出している1998年度生まれの黄金世代。ここまで予選落ちが続いていたが、KKTバンテリンレディスで20位タイに入り、フジサンケイレディスで優勝を狙う。長府製作所所属。
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