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- 笹生、西郷の活躍に「焦りあった」20歳の山下美夢有が家族の支えでメジャー完全V
今季の国内メジャー初戦、ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップで20歳の山下美夢有が通算12アンダーで初のメジャー優勝を飾った。初日から首位を守っての完全優勝だった。
「今までにない緊張感」
最終日を首位から出た山下美夢有は、メジャー初優勝がかかった試合で予想以上に緊張していた。
「本当に今までにない緊張感が夜からあったので、朝は特に練習のように振ろうとか思っていたのですが、なかなか気持ちが落ち着かなかったという感じでした」
前日には「ノーボギーのゴルフをする」と目標を掲げていたが、その通りにはいかなかった。それでも3バーディー、2ボギーの71と、最終日もアンダーパーで回った。
「今日の目標はボギーを打たないゴルフをしようと思っていましたが、やっぱり難しいんだなと……。その中でもアンダーパーで回ることができたので、100点だと思います」
2位の青木瀬令奈には3打差まで詰め寄られたが、通算12アンダーでメジャー初優勝、ツアー通算2勝目を飾った。
ちなみに同大会がメジャーに昇格した2008年以降では、初の完全優勝を記録。4つある国内メジャー大会での完全優勝の最年少記録保持者は、2005年日本女子オープンを制した宮里藍(20歳105日)。山下は20歳278日で2番目の年少記録となった。
「1勝してからなかなか思うようなゴルフをできなかったことが多かったので、本当に苦しかった。3試合連続で予選落ちが続いて、メンタルでも結構やられていたのですが、その中でも本当にたくさんの方々に支えられて、切り替えることができました。それでメジャーに勝てたんだなと、今思っています」
「父は私の癖を一番分かる人」
山下は優勝会見で何度も家族への感謝を口にしていた。
まずは幼少期からのコーチでもある父・勝臣さんについて「私の癖などを一番分かってくれる人。父からのコーチングのスタイルは変えません。それでもうまくいくばかりじゃないと思うので、悪い時でもどう修正していくのかを自分でも考えながらやっていければ」と、絶大な信頼を置く。
さらに1カ月ぶりにツアーに同行した母・有貴さんには、優勝インタビューで涙ながらに「(今日は)母の日で、いつも本当に支えてくれているので、本当に目の前で優勝することができて、本当に良かったと思います。ママ、いつも支えてくれてありがとう」と、感謝の言葉を届けていた。この日は弟と妹も駆けつけ、姉の優勝する姿とスピーチを聞きながら涙していた。
家族で支え合い手にした完全優勝。これまでの苦労が一気に報われた瞬間だったに違いない。
メジャー初制覇までは「焦りがあった」ことも正直に吐露していた。全米女子オープンを制覇した笹生優花や今季4勝の西郷真央という同年代の姿を見ていたからだ。
「1勝は出来たけれど、そこからなかなか勝てなかった。気持ち的にもプラスに考えようとは思っても、それも難しい。その中でもやるべきことをやろうと決めていたので、それが今に繋がりました」
自分を信じ、地に足をつけてやるべきことを一つ一つこなして前に進んでいく山下。出場権のある全米女子オープンにはエントリーせず、国内メインで戦うことも決めた。目標である今季複数回優勝に向けて、前に進み続ける。
山下 美夢有(やました・みゆう)
2001年8月2日生まれ、大阪府出身。2019年にプロテスト合格し、20-21シーズンからツアー参戦。初優勝を果たしたKKT杯バンテリンレディスだけでなく、シーズン16回のトップ10を記録。賞金ランキング13位と、ルーキーにして大きな結果を出した。22年ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップでツアー2勝目を挙げた。加賀電子所属。
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