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- 「シーズンをいい形で締めくくる」全英惜敗のマキロイは年間王者に向け前を向く
ゴルフの聖地と呼ばれるセントアンドリュースで迎えた第150回全英オープン。最終日を首位タイでスタートし、8年ぶりのメジャー優勝を狙う北アイルランド出身のローリー・マキロイに注目が集まった。しかし、2バーディ、ノーボギーの70に終わり、首位と2打差の単独3位でフィニッシュした。
プレーオフを狙ったチップインイーグルも外す
大会期間中にローリー・マキロイが家族で滞在したホテルの部屋からは最終18番ホールを見渡すことができた。当然のようにグリーン脇にあるギャラリースタンドの上にそびえ立つ巨大な黄色いスコアボードが視界に入ってくる。それを見つつ、マキロイは一番上に自分の名前が来ることを願いながら大会初日を迎えた。
その願いが通じたのか、66をマークして単独2位という好スタートを切ると、3日目を終えて通算16アンダーにまでスコアを伸ばし、ついにスコアボードの一番上に自分の名前を掲げることができた。
あとは残り18ホールでそこから落ちなければ、2度目のクラレットジャグに手が届く。メジャー4勝を飾っているものの、最後の勝利から8年が経過している。今季はマスターズ2位、全米プロ8位、全米オープン5位タイとメジャーとの相性も悪くない。そろそろ優勝してもいいはずだった。しかし、この日のマキロイは思うようなゴルフをできない。ティーショットはフェアウェイをとらえ、セカンドショットもグリーンには乗るものの、パットが決まらなかった。
5番パー5、10番パー4でバーディーを奪い、2打伸ばしたものの、その横を通り抜けるようにキャメロン・スミスがバーディーを量産し、マキロイをついに逆転。最終18番パー4でもスミスがバーディを奪ったため、その差は2ストロークに広がる。プレーオフに持ち込むには、同じ18番で第2打をカップに放り込むしかなかった。
グリーン近くまでティーショットを運び、奇跡のチップインに勝負を懸ける。マキロイにとっては勝たなければ2位も3位も一緒なのだろう。返しのパットのことは考えずに積極的にピンを狙ったが、ボールは無常にもカップの横をすり抜けていった。
結局、バーディーパットも決まらず、キャメロン・ヤングにも抜かれ、通算18アンダーの単独3位でフィニッシュ。5度目のメジャー制覇は来年4月のマスターズまで持ち越しとなった。
今シーズンは自分の中で最高のシーズンの1つ
ホールアウト後、記者会見に臨んだマキロイの表情には清々しさが感じられた。
「スミスがスコアを伸ばしていることは知っていたし、それに対応しなければいけないことも理解していた。でも、そのためのショットやパットを見つけることができなかったね」と振り返る。
2バーディー、ノーボギーは決して悪いゴルフではなかった。しかし、勝つためにはそれ以上のいいゴルフが必要だっただけだ。「スミスにしても、ヤングにしてもスコアを落とさなかったからね」とマキロイ。
勝てなかったものの、55回のメジャー参戦でトップ3フィニッシュは9度目だ。33歳となった今季も2勝を挙げ、平均ストロークでは1位(68.595 、フェデックスポイントランキングは5位、世界ランキングでも2位につけている。
「今回は優勝を逃したけど、生きるか死ぬかの問題ではない。来年以降、全英オープンで優勝する機会もあれば、他のメジャーで勝つチャンスもあるからね」と前を向く。
さらに、「今シーズンは自分が経験してきた中でも最高のシーズンの1つ。メジャーはもうないけど、シーズンをいい形で締めくくるためにもいいゴルフを続けていきたいし、できれば勝ちたいと思っているよ」と、フェデックスポイントランキングの1位を目指すつもりだ。
ただ、記者会見を終えてクラブハウスまで送迎するカートに乗り込んだ際、エリカ夫人の肩に顔を下に向けて頭を乗せていただけに、やはり今回負けたショックは相当大きかったようだ。
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