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- 米ツアーに行っても3連覇狙う! 勝みなみ史上3人目の日本女子オープン2連覇
国内女子ツアー公式戦の「日本女子オープンゴルフ選手権」最終日、ディフェンディングチャンピオンの勝みなみが6バーディー、2ボギーの68をマーク。史上3人目の大会連覇でツアー通算8勝目を飾った。
パッティングのストロークを試合中に変える柔軟さ
◆国内女子プロゴルフ<日本女子オープン 9月29日~10月2日 紫カントリークラブ・すみれコース(千葉県) 6839ヤード・パー72>
国内女子ツアー公式戦の「日本女子オープンゴルフ選手権」最終日、ディフェンディングチャンピオンの勝みなみが6バーディー、2ボギーの68をマーク。通算3アンダーまでスコアを伸ばし、前日首位だった申ジエを逆転。今季2勝目、ツアー通算8勝目(アマチュア時代含む)を飾った。
16番パー4を終えた時点で勝と申ジエは通算2アンダーで首位に並んでいた。しかし、続く17番パー4で2人の明暗が分かれる。今大会のホール別難易度では2番目(4.489)に難しいホールだったこともあり、勝は無理せずパー狙いでいくつもりだった。
ティーショットをフェアウェイに運ぶと、ピンまで残り160ヤード。7番アイアンでピタリの距離だったが、アゲンストが強く吹いていたこともあり、1番手大きい6番アイアンを持とうとした。しかし、ある考えが頭をよぎる。
「もしもボールが風の下を通り、アゲンストの影響を受けなければ、グリーン奥に消えてしまう。7番アイアンならたとえ風の影響を受けても、2パットでパーセーブできるはず」
結局、最初の考え通り7番アイアンを選択した勝だが、ここでうれしい誤算があった。読み通りボールはピンの手前に落ちたが、グリーンが硬かったこともあり、想像以上に転がっていき、ピンの2メートル横に止まったのだ。
「セカンドショットを打った時点では2パットでも大丈夫かなと思ったんですが、ボードを見ると首位に並んでいたので、これは入れなきゃダメだとな思いました」と、スイッチを入れる。
2メートルのフックラインで決してやさしいラインではなかったが、「ラインもしっかり見え、きちんと打てば入るかもしれない」と考えた。その読み通りボールはカップの中へ消えていく。思わず何度も拳を上下に動かし、ガッツポーズを披露。ギャラリーからの大歓声は当然一つ後ろで回っていたジエの耳にも届く。それが少なからず影響したのか、ジエはこのホールをボギーとし、一気に2打差がついた。
会心のバーディーパットを決めた勝だが、もしも初日に同じパットを迎えていたら入らなかったかもしれない。実は、思うようなストロークできず、リズムも良くなかったという。そこでラウンド中に急きょ打ち方を変更。
「できるだけヘッドを低く長く引いて低く長く出すように心がけたんです」という。その打ち方を確実なものにするために、ホテルに戻ってもパターを手放さなかった。母親の久美さんを相手にボールを転がし、ヘッドが低く出ているかどうかまでチェックしてもらった。
最終18番パー5ではバーディーを奪うことができなかったが、17番のバーディーが効いて1打差で逃げ切った勝。日本女子オープンで連覇を達成したのは樋口久子、畑岡奈紗に次ぐ3人目だ。
「連覇したい気持ちはありましたが、気持ちだけ前に出るとプレーに影響してしまうので、今できることを優先していました」と振り返る。
今季は3勝とメジャー優勝を目標に掲げているだけに、残りの試合であと1勝を挙げるまでは気を抜くつもりない。さらに、シーズン終了後には米女子ツアーのQTを受ける予定になっている。ただ、そこで来季の出場権を得たとしても、チャンスがあれば今大会には戻ってきて、史上2人目の3連覇を狙いにいくことを約束してコースを後にした。
勝みなみ(かつ・みなみ)
1998年7月1日生まれ、鹿児島県出身。渋野日向子、畑岡奈紗、原英莉花らツアーを席巻している「黄金世代」の一人。2014年の「KKT杯バンテリンレディス」で、アマチュアながらJLPGAツアー史上最年少優勝(15歳293日)を達成し注目を集める。17年のプロ入り後、翌年の「大王製紙エリエールレディスオープン」でプロ初優勝。22年「日本女子オープン」で史上3人目の大会連覇を達成。ツアー通算8勝。明治安田生命所属。
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