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- 「親目線でしたね」ジュニア2人に自分のゴルフを伝えた渋野日向子 予選落ちのピンチを切り抜ける
終盤戦を迎えている国内女子ツアーの「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」2日目。ディフェンディングチャンピオンの渋野日向子が、4バーディー、3ボギーの71でフィニッシュ。通算1オーバーとし、最低限のノルマである予選通過を果たした。
約40分のインターバルで気持ちを整理、後半で2打縮める
◆国内女子プロゴルフ〈樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 10月28日~10月30日 武蔵丘ゴルフコース (埼玉県) 6650ヤード・パー72〉
初日を2オーバーの61位タイと出遅れた渋野日向子。35パットとカップに嫌われ続けたことも思うようにスコアを伸ばせなかった要因だが、それ以前にピンに絡むショットが少なかったことに納得がいかなかったという。
「引っかけのショットやそれを嫌がっての右にいってしまうショットの繰り返しで、なかなかチャンスにつけることができませんでした」と渋野。
予選カットラインも気になるこの日、どのように2打目以降のショットを修正してくるのかと思われたが、やはりそう簡単に解決する問題ではなかったようだ。
「あまりいいイメージで打てたショットは少なかったですね」。特に納得がいかなったのは、前半の最終ホールである18番パー5での第2打だ。フェアウェイ右から2オンを狙ったが、グリーン右の花道に外す。
「左サイドのバンカーに入ってもいいと思って打ったのに、右に行ったことにイラ立ちがありましたし、全然許せません」と振り返る。
幸いにも後半のハーフとのインターバルが約40分間あり、そこで気持ちをリセットしたことで、後半は3バーディー、1ボギーの34にまとめた渋野。「引っかけがなかった分、課題はクリアできたかな」というものの、全体的には反省すべき点が多かったようだ。
若い2人にはプロの世界も楽しいと積極的に声を掛ける
それでも、随所に渋野らしさは見せた。裏街道のインスタートだったにもかかわらず、大ギャラリーを引き連れてのラウンドで、ホールごとのティグラウンドに上がる度に、大きな拍手で出迎えられた。
15番パー3でティショットを2.5メートルにつけ、この日最初のバーディーを奪ったときは、優勝したかと思うぐらいの歓声に包まれた。
また、この日は手塚彩馨、小俣柚葉という2人のアマチュアとのラウンドだったが、どちらも高2ということもあり、「お姉ちゃんというか、親目線という感じでしたね」と、米ツアーではなかなか味わえない経験に笑顔を見せた。
「彼女たちにいいところを見せなきゃ、という気持ちもありましたし、プロの世界も楽しいんだよということを2人に伝えたくて積極的に声を掛けました」と渋野。
その甲斐あって、「笑顔で気さくに話してくれて本当に回りやすかったですし、ああいう選手になりたいと思いました」と手塚が言えば、「海外の話とか色々話してくれました」と小俣も喜びを語る。
もちろん、技術的な部分もしっかり目に焼き付けた。2人とも渋野のドライバーショットの正確性に注目しつつ、攻めるところと守るところのメリハリをつけていたマネジメントが勉強になったと言っていただけに、若い世代に渋野なりに伝えたいことはしっかり伝わったようだ。
首位とは10打差あるだけに大会連覇は難しい状況だが、「いいショットを打てば次につながりますし、1打1打無駄にしないゴルフをやるだけ」と、少しでも順位を上げることに集中するつもりだ。
渋野 日向子(しぶの・ひなこ)
1998年生まれ、岡山県出身。2019年のAIG全英女子オープンでメジャー初制覇。同年は国内ツアーでも4勝をマークし、賞金ランキング2位と躍進した。2020-21シーズンは、日本ツアーで2勝。同年に米国女子ツアーのファイナルQTを20位で突破し、今季から米ツアーを主戦場に戦う。国内6勝、海外1勝。サントリー所属。
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