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- 最終日は“らしさ”を見せた渋野日向子 気がつけばトップテンフィニッシュも自己評価は70点
「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」最終日。渋野日向子が6バーディー、2ボギーの68で回り通算3アンダーでフィニッシュ、9位タイまで順位を上げた。また、今大会で国際ツアー登録選手の出場義務試合数である7試合(国内2試合、海外メジャー5試合)もクリア。来季の国内ツアーでのシード権もしっかりキープした。
アイアンショットでいかにチャンスにつけるかが課題
◆国内女子プロゴルフ<樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 10月28~30日 武蔵丘ゴルフコース (埼玉県) 6650ヤード・パー72>
3日間で約2万人のギャラリーが押し寄せた「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」。その多くはディフェンディングチャンピオンである渋野日向子のゴルフを見ることが目的だった。
最終日は“裏街道”と呼ばれるインコース第2組でのスタートだったにもかかわらず、まるで最終組かと思うような人数がロープ際を埋め尽くした。
そんな大ギャラリーの期待に応えるかのように、この日の渋野は前半から好調なゴルフを見せる。2ホール目の11番パー4でピンそば50センチにつけてバーディーを奪うと、13番パー4では7メートルを沈め、14番パー4では再び50センチにつけてバーディーを重ねていく。
最終的にスコアを4つ縮め、通算3アンダーの9位タイでフィニッシュ。大会連覇こそならなかったが、61位タイと出遅れた初日のことを考えれば、最終的なトップテン入りは十分巻き返したと言えるだろう。しかし、渋野にとっては自らに合格点を与えるわけにはいかなかったようだ。
「ショットの内容とスコアが比例してないので、50、60点ぐらいかなあ……。いや、70点くらいにしておきます」と、3日間のプレーを振り返る。
マイナス30点の要因は明らかにアイアンショットにある。ドライバーショットに関しては、3日間でフェアウェイを外したのが6回と安定感があったものの、そこから確実に1ピン以内につけることができない。最終日、ベタピンに2回つけたのはいずれもユーティリティーでアイアンではなかった。それ以外に奪った4つのバーディーはすべて6~10メートルを沈めて奪ったものだ。
しかも、そのうち3つはショートアイアンやウェッジでショットだっただけに、寄せ切れなかったショックも大きい。
今の自分には伸びしろしかないと前向きな姿勢は変わらず
「アイアンになるとどうしてもドライバーのように振り切れていないし、右に飛んでいくショットに対して気持ち悪く感じます」と振り返った渋野。
ただ、そのことを悲観的にとらえているわけではない。修正点や課題が多いぶん、それを解決したときにはさらなる成長が待っている。「本当に伸びしろしかないと今日は感じました」と言い切る。
また、ショットやパットの調子が悪い中でいかにスコアをまとめるか、アンダーパーを重ねていくかも今の渋野が抱えるテーマだったが、そこに関しては満足している。
「ショットに関してしっくりこない状況でも4アンダーを出せたことは、いい風にとらえていいと思います」と、一定の評価を下した。
今シーズンはTOTOジャパンクラシック、ペリカン女子選手権、CMEグループツアー選手権の3試合を残すのみ。もはや調子云々といっている場合ではないが、幸いにもうち2試合は予選カットがない。
「初日から攻めていきやすいので、内容と成績、結果も求めていけたらいいと思います」と、今季初優勝を狙うつもりだ。
渋野 日向子(しぶの・ひなこ)
1998年生まれ、岡山県出身。2019年のAIG全英女子オープンでメジャー初制覇。同年は国内ツアーでも4勝をマークし、賞金ランキング2位と躍進した。2020-21シーズンは、日本ツアーで2勝。同年に米国女子ツアーのファイナルQTを20位で突破し、今季から米ツアーを主戦場に戦う。国内6勝、海外1勝。サントリー所属。
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