全メジャーで3位以内というすごい記録に挑む山下美夢有
3月に開幕した女子ツアーは今週のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップでシーズンの幕を閉じる。公式競技(メジャー)でもある同大会では年間女王の座を確定させている山下美夢有がある日本選手初の快挙に挑む。それは何か?
山下は今季メジャー第1戦のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップでシーズン初勝利を挙げて波に乗った。

メジャー第2戦の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯では3日目を終えて2打差首位に立ち、メジャー連勝の大きなチャンスを迎える。最終日も手堅くスコアを伸ばしたが、64を叩き出した川崎春花の見事なプレーに屈して2位に甘んじた。
続くメジャーの日本女子オープンは3打差3位で迎えた最終日に最後まで優勝争いに食らいついたが惜しくも3位だった。
つまり、メジャーでは優勝、2位、3位ときているわけだ。今週の最終戦でも3位以内に入れば、年間メジャー4戦すべてで3位以内ということになる。
女子ツアーのメジャーが1試合増えて年間4試合になったのは2008年のことである。それ以降、4試合すべてで3位以内に入った選手は2012年の朴仁妃(韓国)1例だけ。日本選手は誰もいない。つまり、山下には日本選手初の快挙がかかっているわけだ。
少し脱線するが、朴仁妃といえば世界のメジャーで7勝を挙げており、世界ランキングで計100週以上も1位に立っている超大物だ。そんな選手がなぜ日本のメジャー全試合に出ていたのかと疑問に思う方もいるかもしれない。
実は、朴は2010年から3年間、日本でもプレーしていたのである。当時は米女子ツアーの試合数が激減していた時期で何人かのアジア出身米女子ツアーメンバーが試合数の多い日本に活躍の場を求めて参戦。朴も日本のQT(クォリファイングトーナメント)を受けて出場資格をつかみ、日米掛け持ちでやっていたのだ。
そんな朴の2012年国内メジャー成績はすべて2位。さすがの安定感だが、惜しくも優勝には届いていない。