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カート運転手の日給が破格の8万円!? リブゴルフについてもっと知られるべきこと
2022年のゴルフ界を騒がせた存在といえば、グレッグ・ノーマン率いるリブゴルフ。選手に支払われた破格の契約金や賞金が話題に上るが、“破格”なのはそればかりではなかった。実は大会を支える裏方たちも手厚く遇しているのは、リブゴルフの知られるべき一面だ。
「リブゴルフはよく分からない」ではなく「よく知らない」
年末年始に友人知人とゴルフをした際、「リブゴルフって、よく分からない」という声を何度も耳にした。
リブゴルフは「どうやって、できたのか?」「何が問題なのか?」「なぜPGAツアーと対立しているのか?」が、よく分からないと言われ、説明しながら気が付いたことがある。
「よく分からない」という人々の大半は「よく分からない」のではなく「よく知らない」ということだった。
知らなければ理解できないのは当然で、人間関係にだって同じことが当てはまる。一見、生真面目そうに見える人が、よく知ってみたら、とても愉快で気さくな人だったということは、きっとあるだろう。冷たそうに見えていた人が、実はとても情に厚い人である場合も、きっとあるだろう。よく知ることで初めて見えてくる意外な一面は、誰にもあるのだと思う。
破格の契約金や賞金をオファーして、PGAツアーやDPワールドツアー(旧ヨーロピアンツアー)のスター選手たちを次々に奪い去ったリブゴルフは、マネーパワーにモノを言わせる「金満ツアー」と言われているが、そんなリブゴルフにも、知られざる意外な一面は、きっとあるだろう。
新年を迎えた今、リブゴルフをもっと知ってみることで、何か新しいものが見えてくるかもしれないと思い、少しばかり調べてみたら、なるほど、「知られざるコト」や「いいコト」が、いくつも見えてきた。
1試合の前夜祭にかける経費だけで約4億円
「知られざるコト」の筆頭は、やっぱり、お金にまつわる驚きの話だ。
リブゴルフの「LIV」はローマ数字で「54」を意味するそうだが、米スポーツ・イラストレイテッド誌によると、リブゴルフを支援しているサウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)を率いるアル・ルマヤン氏は、昨年6月のロンドン初戦の開幕前の式典で「リブゴルフの試合で54で回った選手には54ミリオンのボーナスを授ける」と豪語し、選手や観衆を狂喜させたという。
54ミリオンは5400万ドル(約70億円)だ。そんな破格のボーナスを本当に出すのかどうか。ルマヤン氏の言葉の真偽のほどは彼のみぞ知るところだが、すでに明らかになっているこんな数字もある。
スポーツ・イラストレイテッド誌によれば、リブゴルフで毎試合、プロアマ戦の前に開催されているパーティーには、会場代や演出代、飲食代を含め、300万ドルが費やされているそうだ。
300万ドルは3億9000万円超。日本ツアーの2~3試合分の賞金総額を足し上げても、まだ届かないぐらいの大金である。
それほどのビッグマネーをプロアマ戦の前夜祭に費やすことは、何かの目的のための投資なのか、それとも単なる浪費なのかと首を傾げたくもなる。
そんな中、高額賞金が約束されている選手やキャディーたちは、そもそもリブゴルフを絶賛しているが、そうした「主役」以外の「脇役」「端役」たちからもリブゴルフを賞賛する声が多々聞かれていることは、ほとんど知られていない。
ショットガン形式でスタートするリブゴルフでは、選手やキャディーをスタートホールのティーイングエリアまで運ぶ車が必要となる。その車は、タクシーだったり、乗用カートだったりするのだが、その運転手たちにギャラとして支払われる金額は日額600ドルを上回っているという。
プロアマ戦と試合の3日間、合わせて4日間の仕事をすれば、2400ドル超のギャラが手に入る。ロンドン初戦の際に仕事をしたタクシードライバーらは「スタートの際の一瞬の移動以外はラウンドが終わるまで待機するだけのイージーな仕事をしただけなのに、日ごろの1カ月分を上回るギャラが手に入った」と大喜びだったそうだ。
リブゴルフには、いまなおTV放映権契約が結ばれておらず、インターネット中継に頼っている状況だが、その中継に現場で携わる撮影クルーには、他のゴルフ中継の現場より格段に高い日当が支払われており、「ずっとリブゴルフの現場で働きたい」とスタッフたちが口を揃えているという。
そして選手には毎試合、最高級ホテルが用意され、ホテルでの食事も、空港からホテルへの送迎も、ホテルから試合会場の送迎も、すべてリブゴルフが負担し、家族のための飛行機代も4名分までは保証されているそうだ。
リブゴルフの魅力は「お金だけだ」と言われるのなら徹底的にお金の力を活用し、関わるすべての人々を満足させ、ファンを増やそうという気構えと本気度が伝わってくる。
その姿勢の是非は、人それぞれの判断と価値観次第で様変わりすると思うのだが、ともあれ、マネーパワーをどこまでも武器にする姿勢の一貫性はピカイチで世界一と言えるだろう。
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