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カート運転手の日給が破格の8万円!? リブゴルフについてもっと知られるべきこと
2022年のゴルフ界を騒がせた存在といえば、グレッグ・ノーマン率いるリブゴルフ。選手に支払われた破格の契約金や賞金が話題に上るが、“破格”なのはそればかりではなかった。実は大会を支える裏方たちも手厚く遇しているのは、リブゴルフの知られるべき一面だ。
ノーマンが成し遂げてきた偉業も忘れ去られているのは残念

選手をお金で引き寄せたことは知られていても、試合会場の隅々で働くスタッフたちにまで「高額」を支払っていることは、まったく知られていなかった。
ここで挙げたタクシー運転手や中継スタッフの話は、ほんの一例であり、リブゴルフが誰かを喜ばせているという「知られざるいい話」は、きっと他にもあるのだと思う。
もっと知られるべき話が人々に知らされず、埋もれてしまうのは、もったいない。リブゴルフを率いるグレッグ・ノーマンが辿ってきた道をリブゴルフも辿ることになってしまったら、それがいかに残念な結末であるかは、ノーマン自身が一番痛感しているはずである。
マスターズや全米オープンでメジャー惜敗を繰り返したノーマンには「どこか報われない選手」というイメージがある一方で、彼は全英オープンを2度も制し、PGAツアーで通算20勝を挙げ、世界ゴルフ殿堂入りも果たしたレジェンドだ。
世界ランキング1位の王座に君臨した期間は全331週にわたり、この数字はタイガー・ウッズの683週に次ぐ史上2位に相当する。
そう、「1位はウッズ、2位はノーマン」だというのに、その事実は一般にはほとんど知られておらず、ウッズの輝きが永遠であるのに対し、ノーマンの輝きは、すっかり消えてしまっている。
2008年全英オープンで53歳のノーマンが突如、優勝戦線に浮上したとき、日本からやってきた若いメディアの多くは「グレッグ・ノーマンって誰ですか?」と首を傾げたほどで、彼の存在感はこの20数年で縮小してしまっていた。
もしも、ノーマンの全盛期だった1980年代後半~90年代前半ごろから彼の絶大なる発想力や創造力、行動力、そして彼が成し遂げた数々の偉業が世の中にもっと知られ、もっと正しくアピールされ、きっちり語り継がれていたら、現在のゴルフ界にはリブゴルフではなく別の何かが生み出されていたかもしれず、それが既存のツアーとの対立ではなく、ゴルフ界全体の成長や発展につながっていたのかもしれない。
そう考えると、とても残念でならないが、過ぎ去ったことを振り返ってタラレバを言ったところで、得られるものはあまりない。
これからできることは、リブゴルフのこともPGAツアーのことも、みなさんにもっと知ってもらい、もっと理解してもらうことだと思う。
そして、リブゴルフ自身もノーマンも、PGAツアーやDPワールドツアーに対する敵対心を剥き出しにすることより、リブゴルフの知られざる一面やいい面をもっとアピールして世の中に知ってもらうことに力を尽くしてほしいと思う。
もちろん、PGAツアーも然り、DPワールドツアーも然りである。
悪い面を批判し合うより、いい面を評価し合うことにみんなが努め、ゴルフ界の総力によって、ゴルフ界全体が良き方向へ向かう2023年にしたいものである。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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