同じ4日間競技でも試合によって優勝賞金が約3倍も違う
女子プロファンのみなさんは『メルセデス・ランキング』という言葉を最近よく耳にすると思います。ポイント制なんだな、と分かっているけど詳しいところはどうなの? という方も少なくないのではないでしょうか。
シーズン開幕前に、改めてそのメルセデス・ランキング(JLPGA Mercedes-Benz Player of the Year Rankings)についてヒモ解いてみましょう。
簡単に言うと、選手の成績を賞金ではなくポイントで表してランキングにしたのが「メルセデス・ランキング」(以下MR)です。
お金を出す側、つまり主催者が決めるため、試合によって大きく異なる賞金と比較すると、同じ条件の試合なら差が出ない、というのがその特徴です。
賞金総額は、3日間大会の場合は5000万円以上、4日間大会の場合は6000万円以上という決まりがあります。ただ、具体的にいくらにするかは主催者側の都合で決まります。
まもなく開幕する2023年シーズンを見てみましょう。38試合のうちもっとも賞金が高いアースモンダミンカップは総額3億円。優勝賞金は5400万円。これに対して、4日間で最も少ないのは総額1億円(優勝1800万円)の大会で数試合あります。同じ4日間競技でも試合によって3倍も賞金が違うことになります。
3日間大会はどうでしょう。もっとも賞金が多い総額1億2000万円(優勝2160万円)の大会が複数あり、最も少ないCATレディスでは総額6000万円(優勝1080万円)となっています。こちらも2倍の開きがあります。
賞金が同じなら、3日間大会でも4日間大会でも貰えるものは同じ。ブレイクダウン(各順位の賞金額)も変わらないので、3日間大会の方が、割がいいという考え方もできます。
ただ、試合による差が大きいことは間違いなく、賞金の高い試合で結果を出すかどうか、に賞金ランキングは大きく左右されていたのも事実です。