昨季29試合予選落ちの比嘉真美子「逃げずに自分と向き合った」 崖っぷち主催者推薦から復活優勝へ

国内女子ツアーシーズン第4戦、アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKIの2日目は、通算9アンダーで川崎春花が単独首位に立ち、比嘉真美子と山内日菜子が1打差で追う展開。5打差以内に24人がひしめく混戦模様の中、比嘉は自分のゴルフを貫くことで勝ちにいこうとしている。

「自分のリズムで回れたら、18回チャンスはある」

◆国内女子プロゴルフ<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 3月24~26日 UMKカントリークラブ(宮崎県) 6565ヤード・パー72>

 逃げずに自分と向き合い続けて完全復活へ。4年ぶりのツアー6勝目に向けて、比嘉真美子が最高の位置で最終日を迎える。

1イーグル、5バーディー、1ボギーと、会心のゴルフを展開した比嘉真美子 写真:Getty Images
1イーグル、5バーディー、1ボギーと、会心のゴルフを展開した比嘉真美子 写真:Getty Images

 国内女子ツアーシーズン第4戦、アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKIの2日目は、通算9アンダーで川崎春花が単独首位に立ち、比嘉と山内日菜子が1打差で追う展開となっている。5打差以内に24人がひしめく混戦模様の中、比嘉は自分のゴルフを貫くことで勝ちにいこうとしている。

 QTランキング82位の比嘉は、主催者推薦で今大会に出場している。昨年はシード選手としてシーズンに臨んだが、33試合で予選通過はわずかに2試合。棄権1試合、失格1試合で、残る29試合が予選落ちという惨憺たる成績だった。

「ホントに調子が悪かったんです。技術的には体もクラブもコントロールできないし、気持ちも……。10年くらいツアーでやってる中でコロナ禍になって、自分の気持ちを上げていけなかった。練習を重ねていいゴルフができると思っても、悪いイメージが抜けきれなくて。それが少しずつ抜けて、バーディーを狙う気持ちにやっとなれてきた感じです。納得のパーセンテージとしては40~50%くらい」

 淡々した口調の裏に、とてつもなく苦しんだことが垣間見える。そこから抜け出したきっかけを尋ねられ、答えたのはこんな言葉だった。

「悪い中でも自分としっかり向き合ってこれたから乗り越えられた。逃げずに自分と向き合ったから」。そのサポートをしたのが、昨年9月からコーチに迎えたプロゴルファーの井上忠久だ。

 理由は明快だ。「誰かに見てもらいたいというより、自分が考えてることや思ったことを言葉に出して、頭の中をクリアにしたいと思ったんです。ゴルフを何年もやってきてる中で、いいことも悪いことも体の感覚も自分が一番よく分かってる。でも、ごちゃごちゃしているそれをクリアにシンプルにしたかった。井上さんにお願いしたのは、試合にも出ていて、プレーした人にしか分からないニュアンスが伝わるから」。

 QTの結果が良くないため、出場できる試合は限られる。今季これまでに出場した試合は、ダイキンオーキッドレディス24位タイ、Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント52位タイと、いずれも予選を通過している。これだけ見ても、昨年より調子は上向いていることが分かる。

「優勝は簡単じゃないけど、自分と向き合って自分のリズムで回れたら、18回チャンスはある。必ずいい結果が待ってると思います」。口ぶりは柔らかいが、優勝に向けて、比嘉のスイッチが入ったことが伝わってくる。

 今年10月には30歳を迎えるが、若手の台頭に焦るのではなく、前向きにとらえている。

「私がプロになった頃より確実にレベルは上がってる。海外もチャンスがあれば挑戦してきましたけど、(日本と海外の)差はなくなってきている。プロとしてこんな今の時期にプレーできるのは幸せ」

 昨年、日本女子プロゴルフ選手権など2勝を挙げた19歳の川崎、地元で初優勝を狙う26歳の山内という2人の後輩たちの前に、比嘉が立ちふさがろうとしている。

比嘉 真美子(ひが・まみこ)

1993年10月11日生まれ、沖縄県出身。2012年にプロ入りし、本格参戦初年度の13年に「ヤマハレディースオープン葛城」「リゾートトラストレディス」の2勝を挙げるルーキー離れした活躍で賞金ランキング8位に。その後はしばらく勝てない時期が続いたが、17、18、19年と1勝ずつを挙げ、ツアー通算5勝。23年シーズンはQTランキング82位からシード復帰を目指す。TOYO TIRE所属

【動画】比嘉真美子のイーグルパットや吉田優利のベタピンも! 大会2日目のハイライト映像
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