- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- グリーン読み方が変わる!? 国内女子ツアーで今年から禁止された「グリーンリーディングブック」とは?
今年から国内女子ツアーでも、グリーンの高低差など詳細な情報が書かれたグリーンリーディングブック使用を禁止することになりました。果たしてどのような影響があるのか、ベテランキャディーに聞いてみました。
高低差などグリーンの詳細なデータが書かれたメモ
グリーンリーディングブック(以下GRB)とは、1番から18番まで各ホール別にグリーンの高低差などを事細かに数字で記入したメモのことをいいます。ただ、選手やキャディーがボールを打つ前に何かメモを見ているのは、GRBではなく、残り距離などの情報を記入してあるヤーデージブックと呼ばれるものが多いようです。
ヤーデージブックとは、1番から18番ホールまでホール別に残り距離などの情報を事細かに記入したものですが、その中にはグリーンの形状や芝目などを記入したページもあります。
そこに機械などを使って高低差を測定した数値を書き込んでしまうと、GRBとみなされます。
22年からR&Aと全米ゴルフ協会がローカルルールとして、GRBの使用を禁止していましたが、米男子ツアーや米女子ツアー、国内男子ツアーはひと足先にそのルールを取り入れていました。そして24年から国内女子ツアーも取り入れることとなりました。
GRBを使えないことで、どのような影響があるのでしょうか。パット名人の鈴木愛によれば、「以前から使っていなかったので全く影響ないです」と語っていましたが、ベテランキャディーの梅原敦氏も同意見です。
「自分の場合、毎朝コースチェックをしてその日のピン位置や、そのピンに対してのグリーン周りの状況を把握します。ただ、グリーンリーディングブックがあれば、別にコースチェックをしなくても良かったんです。マウンドに対してピンがどこにあるのか分かりますからね。ようやくコースチェックをする意味が出てきたなと思います」
グリーンリーディングブックが出てきたのはここ数年のことであり、以前はプロキャディーが当たり前のようにコースチェックを行っていました。その時代に戻っただけの話であり、それほど影響はないようです。
ラインは聞かれた時に初めて答える
ちなみに、キャディーがコースチェックした情報はどこまで選手に伝わるのでしょうか。前出の梅原氏によれば、自分から選手に伝えることはまずないといいます。
「選手のリズムを崩したくないからです。単にいつ、どの場面で質問されても答えられるように準備をしているだけです」
仮にその場面で即答できず、ヤーデージブックをペラペラめくって調べてしまうと、選手のリズムは確実に崩れます。気持よくプレーしてもらうためにも、どんな質問にでもすぐに答えられることが大切なのです。
「例えば、選手から『グリーン奥に外しても大丈夫ですか?』と聞かれた時に、『えっ?』となっていたらダメなんです。しかも、単に大丈夫というのではなく、『今日のピン位置なら、奥のバンカーに入れても寄せられるから大丈夫』と答えるようにしています」(梅原氏)
選手がよりイメージしやすく答えることで、ショットの成功率も高くなるのかもしれません。やはり、選手とキャディーのコンビネーションは上位進出するためにも欠かせないといえるでしょう。
最新の記事
pick up
ranking