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メガソーラー火災の不安訴える住民に「水かけますから」…ゴルフ場続ける約束を反故にされた宮城県・加美町長が激白/シリーズ『ゴルフ場減少時代』
大きな反響があった前回の記事「自治体から9500万円で買い戻したゴルフ場を即日4億円でソーラー事業者に転売 宮城の小さな町襲う異常事態の現場へ」。この問題を解決するために奔走する宮城県加美町の石山敬貴町長に日本ゴルフジャーナリスト協会会長の小川朗氏が単独インタビューを敢行。実態を赤裸々に語りました。
「これは加美町だけの問題ではない」
――町長は会見でも民事、刑事の両面で対応すると明言されていますね。
石山 今回は複雑な案件であると言われています。でも信義則に反することが明々白々じゃないですか。これは加美町だけの問題じゃなくて、同じように仲介業がはびこって、企業、またはその企業のバックにいる株主だけが儲かるようなシステムが出来上がっているのかもしれません。

――そうですね。一時2500近くあったゴルフ場が2100ちょっとまで減って、その約400のゴルフ場の多くがソーラーに転用されました。その結果、成功例もあれば大問題になっているケースもあります。そうした現実を現場に行って取材して、問題の核心に迫るのがこの連載のテーマの一つなんです。
石山 ソーラーは事業者の気持ちになって考えてみると、ゴルフ場って既に整地されているため、コストがかからなくて作りやすいという点では狙い目であるというのは間違いないですよね。
――CO2を吸収する森林を伐採してメガソーラーを設置してカーボンニュートラルに貢献するという矛盾を指摘する声は根強いですし。ただ、とりあえずはこの「やくらいサイズGC」の問題を何とかしなければいけませんね。
石山 加美町って自然を含めていいところはたくさんあって、自分の1期目でお客さんが来るような仕組み作りを本当は力を入れてやっていきたいんですけど、こういう案件が出てきますと、これはこれで処理していかないといけない。
――間違っている話なんで、やっぱり正していかないといけませんね。
石山 そうです。こんなことを許してはいけないと考えています。今は法的措置の手続きを進めているところです。
※ ※ ※
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
◆加美町役場関係者の証言を基にした事件の経過◆
・1995(平成7)年に「やくらいゴルフ倶楽部」が営業開始。
・2008(平成20)年に積水化学工業(株)の子会社(株)SHR仙台が事業から撤退。(株)ダヴィンチ・リアルティに事業を譲渡。
・2010(平成22)年に(株)ダヴィンチ・リアルティが撤退し株式会社「やくらいゴルフ倶楽部」へと経営を移管。
・2013(平成25)年に「やくらいゴルフ倶楽部」が経営不振を理由に土地の買い取りを町に打診。町は経営が改善したら同額で買い戻す覚書を取り交わし9500万円で買い取り。
・2017(平成29)年4月1日に町から土地を貸借して運営していた「やくらいゴルフ倶楽部」と「(株)チームトレイン」が合併。その後「やくらいゴルフ倶楽部」が解散。「(株)チームトレイン」が事業を継承。
・2019(平成31)年、「(株)チームトレイン」から土地買い戻しの申し入れ。町役場だけでは決められない案件のため議会に内容を説明し、代表者との面談などを行う。
・2021年の4月23日に臨時議会を開催し、同意が得られたため本契約。
・その上で「(株)チームトレイン」に土地を売却。
・「(株)チームトレイン」は同日、太陽光事業「カナディアン・ソーラー」(カナダ)の子会社「ティーダ・パワー110合同会社」と土地・建物を4億円で売却する契約を結んでいた(のちに発覚)。
・2024年7月8日、宮城県加美町議会が石山敬貴町長にメガソーラー計画に反対する決議文を提出。
・これを受けて同日、石山敬貴町長が町役場で記者会見。土地の所有権の返還を求めるなどの法的措置を検討しており、刑事告訴に関しても宮城県警加美警察署に相談していることを明かした。
※売却の過程で(株)チームトレインは「ゴルフ場を経営するために土地を買い戻す。融資を受けるのに担保となる土地が必要」と説明。「ゴルフ場を継続していくために必要な土地の売買契約である」という言葉を信用し(株)チームトレインへの土地の売り戻しが議会で承認され、町側は同額の9500万円で売り戻した。ところがその日の内に、土地は太陽光事業者に転売されていたことが後日発覚した。
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