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申請者を産経に変えて2度目の申し込みも却下… フジサンケイレディス“消滅”の真相 【小川朗 ゴルフ現場主義!】
国内女子ツアーの2026年度開催日程が発表され、今年フジテレビの不祥事の影響で中止となった「フジサンケイレディス」が来年も開催されないことが明らかとなった。“消滅”に至るまでの内幕とは?
「フジテレビの人権問題を許せない」
国内女子ツアー「フジサンケイレディスクラシック」の消滅をめぐり、衝撃の事実が発覚しました。今年の4月に開催を予定していた同大会は元タレント・中居正広氏の女性トラブルに端を発した同局の問題の影響で中止。その後、来年同時期の復活を決め、フジテレビ側は開催申請をしたものの、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)側がこれを却下していました。同大会の事務局は「開催の申し込みをしましたが、受理されなかった」と明かしています。
その後、大会側は申請者を産経新聞に変更して再度申し込みましたが、「新規申請の締め切りが過ぎている」ことを理由に却下されていたことも複数の関係者の証言によって明らかになっています。
2026年の開催申し込み締め切りは8月末。消滅劇の舞台裏で、いったい何が起きていたのでしょうか。
25年大会を急遽中止した経緯もあるため、7月末に申し込みが可能なのかを問い合わせたところ、「申し込んでください」という返答があったと証言するのは関係者のX氏。8月初旬に申し込んだところ、中旬になってJLPGAに呼ばれ、同協会の小林浩美会長同席のもと、ツアーとして公認できない旨を告げられたと言います。理由については「フジテレビの人権問題を許せないということでした」(X氏)。

フジテレビ側も簡単に引き下がるわけにはいきません。もともとこの大会はフジテレビだけでなく、フジサンケイグループの産経新聞、サンケイスポーツ、文化放送、ニッポン放送、BSフジが主催に名を連ねていました。そのうちの一つであった産経新聞社として申し込もうとしたところ、「JLPGAは『新規の申し込みは終わっています』と返答してきたんです」(X氏)。
つまり、一度休んだから既存の大会ではなく新規大会扱いになるということを“後出し”で宣告されたということになります。「産経新聞はずっと主催者です。でも今年(開催を)止めたから新規扱いと言い出しました」とX氏はあきれた様子で付け加えました。
他のトーナメント関係者によれば「JLPGAサイドは締め切り後、既存のスポンサーにフジサンケイレディスの週が空いたことを報告し、開催をその週へ変更しないかと打診もしていた」といいます。各方面に働きかけながらも、その後釜を見つけられなかったことは、発表時まで手を挙げるスポンサーがいなかったことで明らかです。
そこでJLPGAにも、以下の質問をメールで広報担当に送付して、コメントを求めました。
〈フジサンケイレディスクラシックが、来季の開催を申し込んだところ受け付けてもらえなかったと聞きました。その理由についてお教え願えますでしょうか。
また、再度産経新聞社が主催者となり申し込んだところ、締め切りを過ぎているとの理由で受け付けられなかったと聞きました。
その後既存の主催者に対し、フジサンケイレディスクラシックの開催週に空きがあり、この週に移動可能なのでご希望の方はどうぞ、という趣旨の文書が届いたと聞きましたが、これは事実でしょうか。〉
しかし広報を通じて帰ってきたコメントは、以下のようなものでした。
「お問い合わせいただいた件につきまして、確認いたしました。申し訳ございませんが、弊協会からお答えできることはございません」
小林体制では定番となった、木で鼻をくくったような答えが返ってくるのみ。都合の悪いことに関して、答える気はさらさらないようです。
前市長の騒動によるイメージダウンとダブルパンチ
しかし、関係者の話を総合すると、川奈における男女プロゴルフの脈々と続いてきた43年に及ぶ歴史を小林会長自らの決断によって断ち切ったことは間違いないようです。関係者の一人であるYさんは、その専横ぶりに対する怒りをこうぶちまけています。
「もしフジサンケイレディスが開催されていたら、選手たちには賞金もメルセデス・ポイントもあったし、女子プロファンのギャラリーの人たちにも楽しみがあった。全国のテレビの前のファンも喜んだはず。(小林会長の)たった一言でトーナメントを終了させることに驚きを感じる」
一方で突然の中止で多大な迷惑を被った静岡県伊東市ですが、それでも今年の復活を心待ちにしていました。国内男子ツアーの「フジサンケイクラシック」が44年前の1981年に埼玉から川奈へと移り、その後、女子へとバトンが渡され、43年(2020年のみコロナ禍により中止)もの間、この大会が同市の地域経済に貢献してきたことに疑う余地はありません。
その分、今年の中止でダメージを受けた地元の企業は少なくなく、大会の中止が決まった瞬間、期間中の「3000泊分の予約が“溶けた”」という話もあったほど。それだけに関係者は何とか「来年は復活してほしい」と望みを託していました。
しかし、その願いもむなしく非情な中止の決定。12月15日の記者会見で正式に発表された日程表でもその週は空いたままになっており、地元からは悲痛な声も上がっています。「中国からの観光客の減少も予想されますし、(田久保真紀前市長の)騒動もイメージダウンでしかなかった。そのタイミングでフジサンケイレディスの(今年に続く)中止の知らせです。現時点でプラス材料を見つけるのは難しいですね」(伊東温泉旅館ホテル協同組合関係者の話)
インバウンド景気に陰りが見え、前市長の騒動でブランドイメージも下落した師走の伊東。フジサンケイクラシックのない春に向け、集客への努力が始まろうとしています。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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