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- 日本人が世界一使う救済処置!? 「目的外グリーン」からのドロップで知って得する豆知識とは?
日本のゴルフ場独特の2グリーンシステム。そのため、「目的外グリーン」にボールが止まってしまうことはしばしば起きます。意外と知られていないプレーファストにつながる豆知識とは?
救済のドロップは「元の球」ではなく「別の球」を使うとスピーディー
日本では珍しくない2グリーンのコースでしばしば遭遇するのが「目的外グリーン」であるサブグリーン(そのラウンドで使用されていない、もう一方のグリーン)からの救済です。
ボールがサブグリーン上に止まったとき、あるいはサブグリーンがプレーヤーの意図するスタンスにかかったり、スイング区域の物理的な障害(目障りといった精神的な障害は適用外)になったとき、プレーヤーはあるがままにプレーすることはできず、無罰で救済のドロップを行わなければなりません。
救済は、まず障害を避けられる「完全な救済のニヤレストポイント」を決め、そこを基点にした1クラブレングスの「救済エリア」にドロップします。ただし、その「救済エリア」は基点よりホールに近づかず、かつ目的外グリーンによる障害が完全になくなるエリアでなければなりません。
この救済は、日本では多くのゴルファーが経験しているでしょう。一方、英米では2グリーンのコースは稀有であり、打球が「目的外グリーン」(1グリーンのコースでは主にプレー中のホール以外のグリーン)に止まるケースも非常に少ないといえます。

そうした背景からか、先日、全米ゴルフ協会(USGA)がインスタグラムにこの救済の解説動画を投稿したところ、意外に大きな反響があり、1週間で60万回近い再生数を記録しました。
その動画で参考にしたいシーンがあります。それは、プレーヤーが「目的外グリーン」に乗った「元の球」ではなく、「別の球」でドロップを行った点です。
この救済に関する規則文は「プレーヤーは元の球か別の球を『救済エリア』にドロップして罰なしの救済を受けなければならない」と規定されており、この処置に問題はありません。そこで、あえて「別の球」を使ったのは、「元の球」よりスピーディーに救済できるからでしょう。
「元の球」でドロップする場合の手順は、まず「完全な救済のニヤレストポイント」(基点)を決めてそこをマーク。次に「元の球」を拾いに「目的外グリーン」の上を往復し、基点から1クラブレングスの範囲にドロップしてからストロークとなります。
救済エリアぎりぎりの地点を狙いたい場合はドライバーの用意を
ちなみに、1クラブレングスの救済エリアは通常ドライバーで計測しますが、先のUSGAの動画ではその手順を省き、基点から明らかに間違いのない距離にドロップしています。
もっとも、1クラブレングスぎりぎりの地点に良いライがあり、できればそこにドロップしたいという場合は、実際にドライバーを使って正確に計測する必要があります。
一方、「元の球」ではなく「別の球」を使用すれば、「元の球」のピックアップはストローク後となるため、プレー時間の短縮につながります。進行を待つ同伴プレーヤーにとってもありがたい配慮といえるでしょう。ボールが「目的外グリーン」の奥深くに止まったときは、なおさらです。
「別の球」でのドロップについては、規則14.3「球を救済エリアにドロップすること」において、プレーヤーが規則に基づいて救済を受ける際は「元の球か別の球を使うことができる」(規則14.3a)とされています。この規則は「動かせない障害物」からの救済をはじめ、「一時的な水(旧・カジュアルウォーター)」や「地面にくい込んでいる球(エンベデッドボール)」、「プリファードライ」の救済でも適用されます。
ただし、「リフト&クリーン」のローカルルールでは、拾い上げたボールはリプレースしなければならないため、「別の球」の使用は認められません。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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