シャフト選びは重さが9割!「初心者=軽くて柔らかい」の思い込みが遠回りを生む

初めてゴルフショップに行ってクラブを買うときは、誰しも店員さんに何を聞いたらいいかすら分からないものだと思います。果たして何を基準に選べばいいのか? ゴルフコーディネーターの山浦良徳氏は「シャフトの重さ」を重視すべきだと強調します。

初心者でもツアープロと同じスペックでもOKな人も

 ゴルフをはじめたばかりの人がゴルフショップに行くと、ヘッドもシャフトもやさしいタイプを勧められがちですが、ここで注意してほしいのがシャフトの選び方です。

ハードヒッター向けとされるシャフトが初心者に合う可能性もないとはいえない

 ゴルフパートナーのショップで20年以上勤務した経験を持つゴルフコーディネーターの山浦良徳氏はこう話します。

「一般的にシャフトを選ぶポイントとしては、硬さ、調子、重量などがありますが、圧倒的に重要なのが重さです。重さが自分の体力、ヘッドスピードに合っていれば、ある程度は相性の良いシャフトを選べていると思います。シャフト選びの9割は重さで決まると言っても過言ではありません」

 その重さについては、どのように選べば良いでしょうか?

「初心者だからといって、軽いシャフトがやさしいということはありません。初心者でも30代のスポーツ経験者には、むしろ30~40グラム台の軽量シャフトが難しく感じて、ツアープロが使うような60グラム以上のシャフトが振りやすく感じる場合も多いです。逆にベテランゴルファーになると、軽量シャフトをうまく操って飛距離を稼ぐ人もいます。だからシャフトに関しては、軽量で柔らかい=初心者向きというのは完全に間違い。重さ選びで大切なことは、実際に振ったときの感覚です。まずは1本1本のモデルを選ぶ前に自分に合うシャフトは何グラム台なのかを知ることから始めましょう」

フレックスにも要注意!Sより硬いRもある

SとかRという表示で決めつけるのではなく、実際に振り心地を確かめることが大事

 最適な重さが分かり、シャフト選びの目安がついたときに気をつけてほしいのはフレックスです。

 これはシャフトの硬さを示す基準で、一般的には柔らかいほうからR、SR、Sとなっています。Rより柔らかいものとしてAといった表示がある場合もあります。また、女性用がある場合はLという表示が一般的です。

 ただし、これはあくまで同一モデル内の基準です。ベテランゴルファーでもシャフトを交換するときに「いつもSだから」といって、新しいシャフトにするときにもSを選択してしまう人が多いですが、これはやってはいけない選び方です。

「特にカスタムシャフト(純正シャフトから交換することを前提としたサードパーティー製シャフト)は純正シャフトとは明らかに硬さが違います。同じ50グラム台であっても、純正シャフトのSよりカスタムシャフトのRのほうが硬いことも多いです。フレックスについてもRやSといった表記ではなく、実際に振ったときに、自分が振りやすいと感じたフレックスを選ぶことを最優先に考えましょう」(前出・山浦氏)

 ちなみに軽くて柔らかいシャフトのメリットはヘッドスピードが上がることで、デメリットは打点が不安定になりやすいことです。逆に重くて硬いシャフトはヘッドスピードが少し落ちますが、打点は安定しやすい。それを踏まえた上で、適正なシャフトを選ぶのが賢明です。

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ハードヒッター向けとされるシャフトが初心者に合う可能性もないとはいえない
SとかRという表示で決めつけるのではなく、実際に振り心地を確かめることが大事

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