劇的イーグルをもたらした5Wのシャフト変更
2年ぶりに日本で開催された米PGAツアーのZOZOチャンピオンシップ。松山英樹選手は日本のファンの期待に応え、最終ホールをイーグル締めという劇的な優勝を飾ってくれました。

これでPGAツアーでは今年のマスターズに続いて通算7勝目となりましたが、マスターズとはクラブセッティングが大きく変わっていました。
まず、ドライバーはマスターズでは「スリクソン ZX5」を使っていましたが、今年の8月以降は同じシリーズでやや小ぶりな「スリクソン ZX7」に変更しています。
また、マスターズ以降の試合では5番ウッドにコブラの「コブラ キング ラッドスピードツアー」を使い始めました。そもそも松山選手はあまり5番ウッドを入れることがなく、「マスターズ」ではアイアン型ユーティリティの「SIM2 UDI(ロフト19度)」を使っていました。実はこのコブラの5番ウッドは、シャフトも変更しています。東京オリンピックでは5番ウッドのシャフトが「ベンタス ブラック」でしたが、ZOZOチャンピオンシップではドライバーからの流れに合わせた「ツアーAD DI」シリーズになっていました。
また、マスターズでもエースパターではないモデルで優勝しましたが、今年9月からの新シーズンでは試合で使うパターがよく変わっています。9月の開幕戦ではソール幅が広いマレット型のスコッティ・キャメロンを使用。2戦目になると使い慣れたニューポート2タイプに戻し、3戦目のCJカップではまた別のモデルも試していました。そして、ZOZOチャンピオンシップではニューポート2ではありますが、エースパターではないスペアのパターを使っていたそうです。
もちろん、松山英樹選手にとってマスターズでの優勝はゴルフ人生最大の目標だったと思いますが、クラブ変遷を見ても、まだまだ現状に満足せず、さらに高みを目指していることがわかります。今後も松山選手の活躍とともに、クラブ選択にも注目してください。
【2021年 松山英樹の最新セッティング】
ドライバー スリクソン ZX7 (9.5度-ツアーAD DI8TX)
3W テーラーメイド SIM2 (15度-ツアーAD DI9TX)
5W コブラ キング ラッドスピードツアー (17.5度-ツアーAD DI)
アイアン スリクソン Zフォージド (4I-PW-ダイナミックゴールドツアーイシュー)
AW クリーブランド RTX4フォージドプロト (52度-ダイナミックゴールドツアーイシュー)
SW クリーブランド RTX4フォージドプロト (56度-ダイナミックゴールドツアーイシュー)
LW クリーブランド RTX4フォージドプロト (60度-ダイナミックゴールドツアーイシュー)
パター スコッティ・キャメロン ニューポート2 GSS TIMELESS
※ZOZOチャンピオンシップでの使用クラブ