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- 完全復活!渋野日向子のピッチングウェッジは「P」じゃないってどういうこと?
樋口久子 三菱電機レディスで今季2勝目を飾った渋野日向子。正規の72ホール目とプレーオフで見せた7番ウッドでの見事なセカンドショットがゴルフファンを沸かせましたが、クラブセッティングの注目ポイントがもう1カ所ありました。それはピッチングウェッジです。
セットのPWの代わりに40度台の単品ウェッジ
最近のトップ選手のクラブセッティングを分析すると、アイアンセットの流れのピッチングウェッジ(PW)を使わなくなった選手が増えてきています。10月31日に最終日を迎えた樋口久子 三菱電機レディスで今季2勝目を飾った渋野日向子選手もPWを使っていません。アマチュアゴルファーの場合、大抵はアイアンセットの中で一番短い番手として「P」と表示されているPWが入っていますが、あれが入っていないわけです。
海外選手でも、先頃、米PGAツアー通算20勝を達成したローリー・マキロイ選手やメジャー王者のジャスティン・トーマス選手、ジョーダン・スピース選手もPWを使っていません。
セットのPWの代わりに使われているのが40度台の単品ウェッジです。渋野選手の場合は6番から9番まではピンの「i210」アイアンを使っていますが、「i210」のPWの代わりに46度台のピン「グライド3」を使っています。
トーマス選手やスピース選手はタイトリストのアイアンセットのPWを抜いて、同メーカーのウェッジブランドであるボーケイウェッジの40度台を使用しています。この傾向について、同ブランドの創始者でウェッジ設計のカリスマであるボブ・ボーケイ氏にインタビューしたとき、こう理由を説明してくれました。
「PGAツアーでもPWを抜く選手が増えてきています。それは最近のアイアンがストロングロフト化(アイアンセットのロフト角を全体的に立てること。球が飛ぶ半面、上がりにくくなることもある)されてきて、飛ぶクラブになってきたからです。しかし、PWを打つ距離はプロにとっては寄せたい距離。だから、アイアンセットの流れにあるPWではなくて、ウェッジの流れにある46度や48度を使う選手が増えてきているのです」
確かに最近は一部の飛び系アイアンではなく、ツアープロが使うフォージドアイアンでも飛距離が伸びてきています。そうなるとアイアンセットのPWでは飛距離が出すぎてしまうようになってしまったのでしょう。
そう考えると、セットのPWを抜くことは、プロだけでなくアマチュアにも参考になるセッティングだと言えるでしょう。
【2021年 渋野日向子の最新セッティング】
ドライバー ピン G410プラス(8度-フジクラ スピーダーNXプロト)
3W ピン G425MAX(15度-フジクラ スピーダーNXプロト)
7W ピン G425MAX(20.5度-フジクラ スピーダーNXプロト)
5U ピン G425(26度-フジクラ スピーダーTRハイブリッド)
6U ピン G425(30度-フジクラ スピーダーTRハイブリッド)
アイアン ピン i210(6I-9I-フジクラMCIプロトタイプ)
PW ピン グライド3.0(46度-フジクラMCIプロトタイプ)
AW ピン グライド3.0(51度-フジクラMCIプロトタイプ)
GW ピン グライド3.0(54度-フジクラMCIプロトタイプ)
SW ピン グライド3.0(57度-フジクラMCIプロトタイプ)
パター ピン シグマ2 アンサー
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