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- 渋野日向子の劇的優勝を生んだ7番ウッドはアマチュアこそ使うべき
樋口久子 三菱電機レディス最終日で劇的な逆転優勝を飾った渋野日向子選手が最終日の18番で握ったのが7番ウッド。これを乗せて2パットのバーディーを奪ったことが逆転優勝につながりました。最近はあまり注目されない7番ウッドですが、アマチュアこそ使うべきクラブのようです。
実はユーティリティーより7番ウッドの方が簡単
10月31日の樋口久子 三菱電機レディス最終日。最後の18番パー5を迎えて、トップのぺ・ソンウ選手に2打差をつけられていた渋野日向子選手。2打差を追いつくために、2打目では果敢に2オンを狙って成功。惜しくもイーグルパットは外れましたが、そこでバーディーを奪ったことでプレーオフでの勝利につながりました。

そのツーオンに成功したクラブが今年から使っている7番ウッドでした。
「イーグル獲るしかないと思ってたので、ドライバーでマン振りして、2打目をできるだけ7番ウッドとか持てたらいいなと思っていました。ティーショットが予想以上に飛んでいたので、2打目を7番ウッドで打てました。普通にフルショットくらいの距離だったので、もうあとは逃げずに狙っていくしかないと思ってました」(渋野選手)
昨年までは3番ウッドと5番ウッドを使っていた渋野選手ですが、今年から3番ウッドと7番ウッドにしています。その理由について渋野選手はこう語っていました。
「距離も5番ウッドとそれほど変わらないし、海外の硬いグリーンで止めるためには、高く上がる7番ウッドのほうが良かった」
7番ウッドは、プロはもちろんアマチュアでも使っている人が少ないクラブ。最近はユーティリティーを使う人が増えてロフト角20度前後の3U、4Uがよく使われています。しかし、ゴルフショップで20年勤務した後、ゴルフコーディネーターとして活動している山浦良徳さんに話を聞くと、意外な答えが返ってきました。
「ユーティリティーはお助けクラブと言われていますが、そのユーティリティーよりもやさしいのが7番ウッドです。フェアウェイウッドで言えば3番、5番ウッドは難易度の高いクラブですが、7番ウッドになるとロフト角も寝てきて、クラブも短くなるので一気にやさしくなります。同じロフト帯のユーティリティーと比較しても、打球が上がりやすいですし、飛距離性能も高いです」
7番ウッドの平べったい形がやさしさの理由
なぜ7番ウッドはやさしいのでしょうか?
「専門用語では重心深度と言われるのですが、ヘッドを横から見たときに7番ウッドは(同じくらいのロフト角の)4番ユーティリティーよりも、後方部分が大きくなっているので、ボールがつかまりやすい。さらに7番ウッドは平べったい形状になっているので重心が低い。だから、打ち出し角が高くて上がりやすいのです」(山浦さん)
ちなみに今、ショップで人気の7番ウッドも聞いてみました。
「最新モデルで人気が高いのはテーラーメイドの『SIM2 MAX』やキャロウェイの『エピック MAX』、そして渋野選手が使っているピン『G425シリーズ』の『G425 MAX』が三強と言えるくらい高い人気を誇っています。またタイトリスト『TSi2シリーズ』のロフト21度も評判が良いです」
7番ウッドでの2オン成功から劇的な優勝を飾った渋野選手ですが、アマチュアもやさしい7番ウッドを入れるセッティングはぜひ真似したいところ。距離の残った2打目からでもグリーンに乗せるチャンスが増えるはずです。
【2021年 渋野日向子の最新セッティング】
ドライバー ピン G410プラス(8度-フジクラ スピーダーNXプロト)
3W ピン G425MAX(15度-フジクラ スピーダーNXプロト)
7W ピン G425MAX(20.5度-フジクラ スピーダーNXプロト)
5U ピン G425(26度-フジクラ スピーダーTRハイブリッド)
6U ピン G425(30度-フジクラ スピーダーTRハイブリッド)
アイアン ピン i210(6I-9I-フジクラMCIプロトタイプ)
PW ピン グライド3.0(46度-フジクラMCIプロトタイプ)
AW ピン グライド3.0(51度-フジクラMCIプロトタイプ)
GW ピン グライド3.0(54度-フジクラMCIプロトタイプ)
SW ピン グライド3.0(57度-フジクラMCIプロトタイプ)
パター ピン シグマ2 アンサー
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