韓国で好調な日本ブランドの中でもヤマハの女性用は突出
本サイトで既報の通り、韓国の関税庁が先月24日に「韓国でのゴルフ用品の輸入額が6億100万ドルで、過去最高額を記録した」と発表しました。しかも、日本のゴルフ用品の輸入が1位で、当然ながらクラブの金額が最も大きかったそうです。
多くの韓国メディアがこの内容を一斉に報じる中、韓国のスポーツ・芸能ニュースサイト「イーデイリー」の見出しに目が留まりました。
「ヤマハ、女性用クラブだけで400パーセント成長」
記事の内容を見てみると「ヤマハゴルフは昨年の全体売上額350億ウォン(約35億円)中、女性ゴルフクラブの売上額は50億ウォン(約5億円)で、その比重は約14パーセントだった。しかし今年は全体売上額の700億ウォン(約70億円)中、214億ウォン(約21億4000万円)が女性用クラブの売り上げになるほど、比重が高かった」と伝えています。
つまり、ヤマハは今年の女性用クラブの売上は、昨年比だと4倍以上も増えたことになります。見出しの“400パーセント成長”とはこのことです。
また、記事ではヤマハの韓国代理店関係者にその理由について尋ね、関係者はこう答えています。
「今年は3つのモデルを出しましたが、220万ウォン(約22万円)で販売された製品はすべて売り切れるほど人気が高かったです。全体の売り上げも350億ウォン(約35億円)から700億ウォン(約70億円)と100パーセント上昇しました。なかでも女性用クラブが占める比重は40パーセントの水準まで上がりました」
さらに代理店関係者は、「来年の予約もすでに入っており、結果的には今年よりもさらに売り上げが上がりそうです。女性ゴルファー人口の増加が、クラブ販売にも影響している」と分析しています。
また、ダンロップの女性用クラブも予約がいっぱいだそうです。ソウル・江南(カンナム)にあるAゴルフ用品店では「ダンロップの女性用ゴルフクラブは、特に30~50代の女性客に人気があります。女性用ゴルフクラブが今年のようにたくさん売れたのは初めて」と言います。
ヤマハは韓国市場を重視し専用モデルも発売
なぜ韓国でヤマハの女性用クラブがこんなにも売れているのでしょうか?
本国である日本のヤマハゴルフ広報に話を聞くと、韓国向けの輸出が増えていることを認めた上で、売り上げアップの要因をこう明かしてくれました。
「現状、国外市場で最も大きいのが韓国市場です。加えて、韓国市場専用モデルも展開することなどによって、より韓国でのニーズにこたえています。専用モデルの中でも、若年層向けクラブとレディースクラブの好調が牽引しています」
ヤマハは韓国市場を重視しており、専用モデルの開発など、現地のニーズにきめ細かく対応していることが韓国での人気につながっていると言えそうです。