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- 球がつかまって飛距離も伸びる「カルカタ」セッティングが流行るワケ
一昔前までは、ビギナーは軽くて柔らかいシャフト、上級者は重めで硬いシャフトを選択するのがスタンダードでした。しかし最近は「カルカタ」のシャフト選びが人気だと言います。そこで、軽くて硬いシャフトを選択する理由を探ってみました。
「振れる範囲で重いものがいい」は過去の話
最近、ドライバーは「カルカタ」が流行りだと言います。
「カルカタ」とは「軽・硬」のことで、重量が軽めでフレックスが硬めのシャフトを装着するセッティングのこと。
クラブの重さは「振れる範囲で重いものがいい」などと言われることもありますが、実際どうなのでしょうか。
東京・代官山の「プレミアムゴルフスタジオ」を主宰し、ツアープロのクラブ調整なども行っている吉田智さんに聞いてみました。
軽いおかげでリキみにくく硬めのシャフトがシャープに走る
「確かに『カルカタ』の人気は、ここ2~3年で急上昇中ですね。元はと言えば、DJことダスティン・ジョンソン選手がフジクラの『スピーダーエヴォリューション2.0TS661』のXをドライバーに装着していたのが話題のきっかけかもしれません」
「2015年ごろですが、60グラム台のシャフトというのは、彼のようなパワーヒッターとっては軽め。このXフレックスを、チップカット(先端を切って装着すること。シャフトが硬く感じる)して使っていました。このスペックアはアマチュアにとってはハードすぎますが、プレーヤーにとっての『カルカタ』にメリットがありそうだということは、以後少しずつ広まってきたと思います」
「カルカタ」の最大のメリットは、スライサーにとって球のつかまりがよくなることだと吉田さんは言います。
シャフト=クラブが重いと、切り返しでリキんでダウンスイングで右肩が前に出やすく、カット軌道を助長しがちです。
それでいてフレックスがやわらかいと、シャフトのしなり戻りがモッサリして振り遅れ、右に出て右に曲がるプッシュスライスが出てしまうというわけです。
とくに近年、ドライバーヘッドの慣性モーメントが大きくなったことで、ミスヒットに強くなった反面、振り遅れのミスが出やすくなりました。
カスタムシャフトの標準といえば60グラム台のものが多かった中、これを「がんばって」振っている一般的なスライサーに、プッシュスライスのミスが悪化する傾向があったというわけです。
ロフト多めのヘッドならヘッドスピード40メートル/秒で「X」もアリ
「こういったゴルファーにとって『カルカタ』は、シャフトを軽くすることで力まずシャープに振れるようになってカット軌道が緩和されます。さらに、硬めのフレックスを選ぶことで、シャフトがシャープにしなり戻って球をつかまえてくれるという恩恵が生じるんです」
「私がフィッティングしたお客様のなかにも、スペックがバシッと決まったら、ヘッドスピードが上がったわけでもないのに20ヤード近く飛距離が伸びた方もいます。球がつかまるようになって、シャフトもうまく仕事をしてくれるようになった結果ですね」
本人がスイングを変える意識がなくても、勝手にスライス要因を緩和してくれる「カルカタ」。なるほど流行るのも納得です。
これはスライスに悩むアベレージゴルファー限定のスペックかというと、意外にそうではないと吉田さんは言います。
というのも、シングルハンディの上級ゴルファーにもスイング軌道がカット傾向の人は非常に多いそうです。それでも引っかけ系のミスが出るので、自分はスライサーではないと思っている人のなかにも、スイングのベースはカット系だという人は多いそうです。
アマチュアゴルファーはとりあえず試してみる価値はありそうです。
「『カルカタ』を試す際は、ヘッドはロフト多めのものを選ぶように注意してください。ロフトが立ったヘッドは、インパクトで球が上がり切らずに左下に飛ぶいわゆる『チーピン』が出るリスクがあります」
「一方フレックスはかなり硬めを試してもOK。ヘッドスピード40メートル/秒前後の人でもXフレックスが合う場合もあります。とりあえず50グラム台のSやXを試してみて、シャフトのスペックがあるなら40グラム台のXなども試してみると面白いと思いますよ」
最近のドライバーは「やさしい」はずなのになぜか右へのミスが出る、という人は「カルカタ」を早速試してみよう!
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