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- 優勝した試合の最終日はFWキープ93%! 稲見萌寧が復調するまでをドライバーのシャフト遍歴で追ってみた
「ワールドレディスサロンパスカップ」以降、優勝1回、2位1回、3位タイ3回と序盤の不調が嘘のように成績を出してきている稲見萌寧。復調にはドライバーのシャフト変更があったようです。
「左に行かない」を求めてたどり着いた「レジオフォーミュラM+」
昨シーズンは9勝をマークして賞金女王にも輝いた稲見萌寧ですが、今シーズンは優勝どころか、予選落ちする試合もあり、苦しい戦いが続いていました。その流れが変わったのは5月にドライバーのシャフトを変えたことでした。6月に入って「リシャール・ミル ヨネックスレディス」では優勝、先週の「宮里藍 サントリーレディスオープン」でも3位タイに入っています。
稲見はプロ入り以来、クラブ契約をフリーにしていて、セッティングはキャロウェイ、テーラーメイド、スリクソン、タイトリストの4メーカーによる混合セットになっています。
その中で注目したいのはエースドライバーのシャフトです。
2019年のプロ1年目から稲見はドライバーに「アッタスシリーズ」のシャフトを好んで使っていました。19年は「エピックフラッシュ」に「アッタス11(ジャック)」を使い、20-21年シーズンは「マーベリック サブゼロ」に「The アッタス」のシャフトを使って賞金女王を獲得しました。「The アッタス」は18年モデルとして発売されたシャフトでしたが、少し古いシャフトでも稲見は使い続けていました。
しかし、今シーズンの開幕戦からドライバーと3番ウッドのシャフトを最新モデルのフジクラ「スピーダーNX」に変更。このシャフトは昨シーズンの女子ツアーでも使用率1位になるほど、女子プロからの人気が高いシャフトです。
しかし、新シャフトを投入した稲見の調子はなかなか上がらず、開幕戦が10位タイ、2戦目が32位タイ、3戦目が棄権、4戦目が16位タイ、そして5戦目には予選落ちと厳しいスタートとなりました。6戦目では今シーズン最高の2位タイに入るも、7戦目では再び予選落ち。8戦目にはドライバーのシャフトを昨年まで使っていた「The アッタス」に戻しました。その理由について稲見は、こう語っていました。
「球はすごい強くなって、飛距離も出ているんですけど、左に逆球が出るミスが結構多かった。昨シーズンまでも出てはいたんですけど、今年は倍くらいある。飛距離を求めてシャフトを変えたのですが、とりあえず戻そうと思いました」
しかし、昨シーズンのシャフトでも本調子とはいきません。結果的に開幕から2カ月を終えた時点で優勝ゼロ、予選落ち2回、トップ10も3回という賞金女王としては寂しい成績でした。
その流れが変わったのが5月1週の「ワールドレディスサロンパスカップ」からです。この試合からドライバーのシャフトを「N.S.PRO レジオフォーミュラM+タイプ55」に変えました。すると初日からドライバーが安定して、フェアウェイを外したのはわずか2回。本人のラウンド後コメントからも好感触ぶりが伝わってきます。
「昨日、シャフトを換えたのですが、それがハマった感じです。ティーショットが本当に安定していて、めちゃくちゃ良かったです。左に行かないシャフトをようやく見つけることができました。私は自分が使っているものよりも100%良いと思わないと変えませんが、これ(N.S.PRO レジオフォーミュラM+タイプ55)は、今までのよりいいと思いました」
2日目以降もドライバーは安定していて、4日間のフェアウェイキープ率は約84%。3位タイという順位だけでなく、ショットの切れが良くなっていました。翌週以降も新シャフトの効果で絶好調モードとなり、翌週も3位タイ、さらに翌々週は単独2位。そして6月1週目の「リシャール・ミル ヨネックスレディス」でついに今季初優勝を達成しました。
優勝した試合でもドライバーショットの安定感が光っており、最終日のフェアウェイキープ率は驚異の93%。シャフトを換えてからの稲見のドライバーショットには昨年以上の精度があります。賞金女王の逆襲はここから始まりそうです。
稲見萌寧の最新セッティング
ドライバー キャロウェイ マーベリック サブゼロ(10.5度 シャフト/N.S.PRO レジオフォミュラM+タイプ55)
FW テーラーメイド ステルス(3W/15度 シャフト/スピーダーNX)
UT スリクソン ZXハイブリッド(3U/19度、4U/22度 5U/25度 シャフト/アッタスMB-HY)
アイアン テーラーメイドP770(番手/5I-PW シャフト/N.S.PRO 950GH neo)
ウェッジ タイトリスト ボーケイSM9(52度)
ウェッジ タイトリスト ボーケイSM8(58度)
パター テーラーメイド トラスTB1
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