円安の影響で来年モデルはさらに値上げ!? 海外メーカーのクラブがどんどん高くなる理由

昨今の物価高はとどまるところを知りませんが、ゴルフクラブも昨年と比べると全体的に価格が高騰しています。特に海外メーカーのクラブは10年前と比較すると大幅に値段が上がっています。

円安の影響が出てくるのは今秋以降の発表モデルから

 日常生活では生鮮食品、日用品、ガソリンなどの値段がどんどん上がっていますが、ゴルフクラブも昨年と比べると全体的に価格が高騰。特に海外メーカーのクラブは10年前と比較すると大幅に値段が上がっていることが分かりました。

毎シーズン人気を二分するテーラーメイドとキャロウェイのドライバー。2023モデルで手が出ないほど大幅に価格が上がらないことを祈るのみ

 毎年、新型ドライバーを発表しているテーラーメイドとキャロウェイで比較すると、テーラーメイドの「ステルスドライバー」は8万6900円で、昨年の「SIM2 MAXドライバー」より3300円高くなっています。またキャロウェイの「ローグST MAXドライバー」も奇しくもステルスと同じ8万6900円で、昨年の「エピック MAX ドライバー」より2200円高いです(価格はいずれも税込みのメーカー希望小売価格、以下同)。

 また「ステルスアイアン」は「SIM2 MAXアイアン」に比べると、5本セットの価格が1万1500円高くなっています。ピンから発売された「i525」も前作の「i500」と比較すると単品価格が3300円上がっていました。

 ゴルフクラブの価格が上がった理由について、大手海外メーカーの担当者に話を聞くと、こう明かしてくれました。

「2020年に新型コロナウイルスの影響で一部の組み立て工場がストップしてしまって、それを再稼働するのにお金がかかりましたし、当時より人件費も上がっています。また世界的なゴム不足により、グリップ価格が高騰しているのとシャフトの値段も上がりました。またドライバーには毎年、新しい構造や素材を採用しているので、研究開発費もかかっています。それを価格に反映している感じです。ただし、すでに発売中のクラブに関しては円安の影響は考慮されていません。円安による価格上昇があるとすれば秋以降に発売されるモデルではないでしょうか」

 一方で国内メーカーのクラブはほとんど価格が変わっていません。

 例えば、2022年モデルの「ゼクシオ12」は前作の「ゼクシオ11」と同じ8万8000円。7月にプロギアから発売される新「RS」ドライバーも、2年前のモデルと同じ8万8000円でした。その理由について国内メーカーの広報担当者に話を聞くと、

「正直、原材料が上がっているので価格は上げたい。でも、少しでもお客様が買いやすい価格を維持するために“すえおき価格”にしているのが現状です。ただし、今年の原材料の価格高騰は異常なので、今後は価格を維持することが難しくなるかもしれません」

価格の上がり方からして性能が一番進化したのはパター!?

 そして、ゴルフクラブの価格が軒並み上がる中でも最も上昇しているのがパターです。

 今年発売されたピンの「PLDパター」は6万6000円。オデッセイは「トゥーロンシリーズ」の通常モデルが6万500円で、「TRI-HOT 5K」が5万7200円。この3モデルはハイエンドモデルということで価格も高めに設定されていますが、オデッセイでは定番モデルである「イレブンシリーズ」も4万6200円で発売中。またテーラーメイドから7月に追加発売される「スパイダーGT TM1/TM2」も4万8400円となっています。

 パター価格が高騰した要因は2つあると言われています。それはトラスネックなど新しい構造のパターが増えたこと。もう一つが「TRI-HOT 5K」のように高級素材だったタングステンを大量に内蔵したパターが増えたことです。ちなみに「TRI-HOT 5K」のヘッドには150グラム以上のタングステンが使われています。

 国内メーカーと海外メーカーのクラブを比較すると、昔は海外メーカーのクラブの方が安価でした。10年前の海外ドライバーの価格を調べると、12年1月にテーラーメイドから発売された「R11S」は6万8250円で、同年に大ヒットした「ロケットボールズ」は5万8800円。またピンの「G20」は3万8850円でした。テーラーメイドの最上位モデルで比べるとこの10年間で概ね2万円高くなっていますし、ピンに至っては現行の「G425」が7万7000円ですから、ほぼ2倍の金額になったことになります。

 一方で12年モデルの「ゼクシオセブン」の価格は8万4000円で、12年9月に発売されたブリヂストンの「ファイズ」も実勢価格は8万円を超えていました。つまり、国内メーカーのドライバーに関しては10年前とほとんど価格が変わっていないことになります。

 この10年間の価格変動で、海外メーカーのドライバーが国内メーカーより高くなっています。秋以降に円安の影響が反映されると、ますます海外メーカーのほうが高くなる可能性があるでしょう。

主なゴルフクラブの価格変動

●海外メーカーの価格変動
前モデル:SIM2 MAXドライバー8万3600円 → 現行モデル:ステルスドライバー/8万6900円
前モデル:SIM2 MAXアイアン/11万5000円 → 現行モデル:ステルスアイアン/12万6500円
前モデル:エピック MAXドライバー/8万4700円 → 現行モデル:ローグST MAXドライバー/8万6900円
前モデル:i500アイアン/2万8600円 → 現行モデル:i525アイアン/3万1900円
前モデル:SM8/2万6400円 → 現行モデル:SM9/2万7500円

●国内メーカーの価格変動
前モデル:ゼクシオイレブンドライバー/8万8000円 → 現行モデル:ゼクシオ12ドライバー/8万8000円
前モデル:ゼクシオイレブン アイアン/13万2000円 → 現行モデル:ゼクシオ12アイアン/13万7500円
前モデル:RS 5/8万8000円 → 現行モデル:RS ドライバー2022/8万8000円

●2012年モデルドライバーの価格
R11S/6万8250円
ロケットボールズ/5万8800円
ピン G20/3万8850円
タイトリスト913D2/5万7750円(実勢価格)

※価格はすべて税込。アイアンの価格は5本セット、純正カーボンシャフト装着時の価格です。ピンのアイアンは単品販売のためi500とi525は純正カーボンシャフトの単品価格で比較。

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「スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター」(左上)と「スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター」(右下)
「Pure Roll 2」インサートがしっかりした打感を実現
ヒール側にネックのある「スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター」
シャフトの延長線がセンターになる「スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター」
「スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター」
「スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター」
スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター
スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター
スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター
スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター
スパイダーGT ブラック TM1 トラスヒールパター
スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター
スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター
スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター
スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター
スパイダーGT ブラック TM2 トラスセンターパター
グリップは「Super Stroke Pistol GTR 1.0」(径58/82.5グラム)が装着されていて、使い心地もグッド
質感もよく、真っ赤なカバーがカッコいい!
毎シーズン人気を二分するテーラーメイドとキャロウェイのドライバー。2023モデルで手が出ないほど大幅に価格が上がらないことを祈るのみ

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