5シーズンぶりのシード復帰
私はいま宮崎に来ています。もちろん、今週のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップに出場するためです。最終戦に最後に出場したのは2013年で実に9年ぶり! 先週の大王製紙エリエールレディスでは悔しい予選落ちでしたが、5シーズンぶりにシード復帰も決まり、ホッとしているところです。

日曜日の朝からコース(宮崎カントリークラブ)に来て練習しました。久しぶりにこの会場入りして「やっとここに来ることができた!」という思いでした。コースもしっかり覚えていました。
月曜日(21日)に練習ラウンドしたのですが、昔はもっと難しいイメージがあったんです。でも感触としては、それなりにスコアをつくれるかなという実感があります。ただ、風が吹くとまた印象は変わってくるかな。
最終戦に出るのは9年ぶりですが、実は3~4年前、QT(予選会)の前に一度、ここに来ているんです。少し嫌な思い出ですが…。
QTに行かなくていいうれしさ
当時、私が指導してもらっていたのは、ツアープロコーチの南秀樹さんで、宮崎カントリークラブにいるというので、QTに挑む前に自分の状態を見てもらうため、わざわざ行ったのを思い出しました。
久しぶりに来たこの会場で、真っ先に思い出したのがそのことで、「昔はみじめな思いでここに来たなぁ……」って。過去の辛いことを一番先に思い出すのは、それくらいしんどかった時期が長かったからかな。今年のQTはファーストステージが始まっていますが、去年、私はそこにいたと考えると、ホッとする気持ちをより強く感じました。
精神的にはもう天と地の差くらい違いますし、そこに行かなくていいといううれしさはあります。QTは本当にメンタルがやられるんです。年間通して体も心もボロボロな状態なのに、そこからさらに上位に入らないといけない。毎日が苦しい状態なので、経験した選手はみんなそうだと思います。
そんなことを思い出しながら、迎える最終戦。今大会前の2試合は予選落ちで残念な結果で終わりましたが、急に良くなることはないと割り切っています。終わりよければすべて良しということで、最後の試合では優勝争いできるように全力でがんばります!
金田 久美子(かねだ・くみこ)
1989年生まれ、愛知県名古屋市出身。3歳からゴルフを始め、8歳の時には世界ジュニア選手権で優勝。タイガー・ウッズに並ぶ記録で“天才少女”として注目を浴びる。アマチュアとして出場した2002年のリゾートトラストレディスで、12歳9カ月での最年少予選通過記録を樹立。08年のプロテスト初挑戦は1打足りずに不合格も、同年のファイナルQTをトップ通過してツアー出場権を得る。プロ3年目のフジサンケイレディスクラシックで初優勝。22年樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントで、11年ぶりのツアー2勝目を挙げた。愛称は“キンクミ”。その風貌から“ギャルファー”の異名を取った。スタンレー電気所属。