異なるフェース素材の「Ai-ONE」「Ai-ONEミルド」の実力とは
発売直後から大人気のオデッセイ「Ai-ONE」と「Ai-ONEミルド」は、AI設計によるインサートを採用したパターです。世界初の「AI設計」を採用し、人気を博した「EPIC FLASH」ドライバーのテクノロジーをパターにも採用しようと4年前から開発が始まったそうです。
目新しいテクノロジーのパターがアマチュアにどんなメリットを与えるのか、今までなら効果が浸透するまで時間がかかったはずですが新作パターは発売直後から大人気に。
高いプロ使用率と優勝数を20年以上も続けているオデッセイの新作「Ai-ONE」、「Ai-ONEミルド」はこれまでのパターと何が変わったのか、2モデルの価格差なども含めて試打しました。
まず「Ai-ONE」と「Ai-ONEミルド」はヘッドのカラーリングだけでなくフェースに採用している素材が異なります。
ポリカーボネード製の透明な窓から裏側が見える「Ai-ONE」のフェースは、アルミとウレタンの複合インサートになっていて、樹脂インサートのパターを使い慣れているユーザーが変更しやすいやや軟らかめの打感が特徴になっています。
一方、「Ai-ONEミルド」に採用されているフェース素材は6-4チタン。AI設計で導き出された不均衡な厚みのフェース面にはきめ細かいミルド加工が施され、ソリッドな打感を好むユーザーに合うフィーリングが特徴的。
また今回は、長年装着されていた「ストロークラボ」シャフトがスチールにチェンジ。AI設計で作られたフェースのフィーリングがダイレクトに伝わるパターになっています。
「Ai-ONE #1」は大きめ重心角&低重心で伸びるような転がり
今回は長年オデッセイの人気ヘッドでもあり形状が極めて近しい「#1」モデルで「Ai-ONE」と「Ai-ONEミルド」の違いを比較してみたいと思います。
ソール左右に15グラムずつウエートが配置された「Ai-ONE #1」は、ヘッド形状の割に重心角が大きく重心も低めでした。
実際に計測してみるとネック高も少しだけ低くなっていて、構えた時にはブレードなのに、打ったボールの転がり方は高MOI(慣性モーメント)のマレット形状のような「伸びるような直進的な転がり」でした。ロングパットでもカップまで届くイメージを持ちやすいと感じました。
アマチュアが3パットする原因のほとんどが「大ショート」によるもの、という統計もあります。「練習機会の少ないロングパットの距離感が向上した」という購入者が多いのも頷けます。