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- 新時代の“ど真ん中調子”モデル 「The ATTAS V2」はなぜ“基準軸”と呼べるのか 新連載【たけちゃんが打つ!】
UST Mamiya「The ATTAS V2」を試打検証。癖の少ない挙動と高い再現性を備えた“ど真ん中調子”の特性を、実測データと打感を交えて詳しく分析した。
クセのなさと再現性が際立つ“ど真ん中性能”
記念すべき第1回で紹介するのは、ユーモアあるネーミングでコアなファンを持つUST Mamiya(以下、マミヤ)の『The ATTAS V2』(以下、ジ・アッタスV2)です。なぜ最新モデルではないこのシャフトを初回に取り上げるのか。その理由はシンプルで、シャフトマップの“ど真ん中”に位置する基準軸だからです。
新連載【たけちゃんが打つ!】では、毎回ヘッドをピン『G440 MAX』に固定し、シャフトごとの特性や違いを実測データと試打フィールから検証していきます。今後は本モデルをベンチマークとして各シャフトをポジショニングしていきます。まずは実測データと打感から見ていきます。(文/クラブフィッター・石井建嗣)

まず、実際に測定した5S(50グラム台S)の振動数と、3球の弾道・計測値について触れます。測定条件は、長さ45.5インチ、ヘッド重量202グラム(スリーブ込み)のドライバーです。
振動数は255CPM。近年の5Sとしては標準的なレンジで、数値面からも“ど真ん中”を狙った設計であることが分かります。ジ・アッタスV2以前、具体的には8代目の「アッタスパンチ」から13代目の「アッタスキング」までは、5Sで250CPMを下回るモデルが目立っていました。そのため、本モデルでは意図的に振動数を引き上げてきたと考えられます。

同時に、13代目まで続いたカラフルなデザインから一転し、シックなカラーリングへ変更された点も大きな変化です。結果的に、この次のモデルからブランド自体が刷新されていることを考えると、本作の登場時期は、まさにマミヤという会社が新たな方向へ進む過渡期だったと言えるでしょう。
実際に打ってみると、挙動の癖が非常に少なく、曲がり幅も小さい印象です。一撃の飛距離性能を前面に押し出したタイプではありませんが、ティーショットの再現性を高めたいゴルファーには大きな恩恵があります。実際、私が打った3球にも多少のばらつきはあるものの、いずれもフェアウェイに残る弾道でした。加えて、これは私自身の技術的課題でもありますが、もう少しバックスピン量を減らせれば、さらなる飛距離アップも期待できそうです。

また、個人的な好みを含めて言えば、私は手元が硬いシャフトをあまり得意としていません。これまで同社で使用してきたモデルも、「パンチ」や「ダース」など、比較的手元が軟らかいタイプでした。もちろん、それらと比較すれば、本モデルは手元側がしっかりしている印象を受けます。ただ、後述するように先端剛性が高いぶん、相対的に手元側のしなりを感じやすくなっており、違和感なく振り切れたのだと思います。
さらに、挙動が素直であるがゆえに、ミスの原因を把握しやすい点も特徴です。スイングを固めたい初級者はもちろん、スイング改造に取り組む中・上級者にも適しています。
加えて、このシャフトはフェアウェイウッドへの装着も強くおすすめしたいモデルです。ドライバーより全長が短いフェアウェイウッド用シャフトは、カット量の違いによってタイミングが合わなくなるケースが少なくありません。その点、ジ・アッタスV2のように挙動が素直なシャフトは、カット幅による変化が比較的小さく、番手が変わっても同じ感覚で振りやすいというメリットがあります。
適性としては、飛距離よりも安定性を重視するプレーヤー向きです。一方で、最大飛距離やシャフト固有の“味付け”を求めるゴルファーには、やや物足りなく感じる可能性もあります。
名作の正常進化で“基準軸”へ

マミヤのキャッチコピーは、「名作を進化させた、新時代のど真ん中調子モデル」です。ここでいう“名作”とは、国内外のトッププロも使用した『The ATTAS』(以下、ジ・アッタス)を指しています。
手元から先端まで滑らかな剛性分布を採用し、切り返しでは適度に粘り、インパクトではしっかり走る――。そんな独特のフィーリングを実現したモデルで、稲見萌寧や金谷拓実らの使用実績も、その性能を裏付けています。
V2では、主に3点が進化しました。まずは全体剛性の引き上げです。全スペックで約3〜5CPM振動数が上昇しており、従来モデルよりも他社製品と比較しやすい設計へと寄せられています。
次に、先端剛性の強化です。大型化・高慣性モーメント化が進む現代のドライバーヘッドに対応し、インパクト時のブレを抑制。最新ヘッドとの相性を高めています。
さらに、フレックス展開も従来の12種類から15種類へ拡充。振動数ベースで、より細かなフィッティングが可能になりました。
総じて、実測で感じた“クセのなさ”と“再現性の高さ”は、こうした設計変更としっかり一致しています。今後は本モデルをベンチマークとして、各シャフトとの違いを比較していきます。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
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