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  • 「夏ラフからはアイアンで脱出」が唯一の正解じゃない!? 芝目で決めるクラブ選択と最善の打ち方
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「夏ラフからはアイアンで脱出」が唯一の正解じゃない!? 芝目で決めるクラブ選択と最善の打ち方

2026.07.10 保井友秀
ゴルフ場 練習(ドリル)

夏場はラフが長くなり、ティーショットが少し曲がっただけでも難しい状況に陥りがちです。そんな場面では飛距離よりも芝の状態を見極めることが重要。長いラフからの正しいクラブ選択をレッスンプロが解説します。

長さよりも芝目の向きでクラブを選ぶ

 このところ、夏になると毎年感じるのですが、ラフが長いゴルフ場が増えている気がします。ひと昔前はラフを短く刈り込み、セルフプレーでもボールがすぐに見つかるセッティングが主流でした。

 しかし近年は、コース管理スタッフの人手不足で刈り込みが間に合っていないのか、ティーショットがフェアウェイを少し外れただけなのに、ボールが長いラフに沈み込み、次のショットが極端に難しくなる場面が多くなりました。

 そんなとき迷うのがクラブ選択です。フェアウェイウッドやユーティリティーでグリーンを狙うべきなのか。それともアイアンで安全に刻んだほうがいいのか。沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人であり、レッスンプロでもある三浦辰施氏に聞いてみました。

芝が元気な夏ラフからでも「絶対アイアン」が正解ではない場合もある 写真:PIXTA
芝が元気な夏ラフからでも「絶対アイアン」が正解ではない場合もある 写真:PIXTA

「ティーショットがラフに入ったときは、まず芝目がどっちに向いているかを見ます。逆目でなければ、フェアウェイウッドやユーティリティーのほうがいいと思います」

「なぜなら、ソールが広いクラブのほうが、ヘッドが芝の上を滑りやすく、結果的に前に進みやすいからです。ボールを直接打つというより、手前の芝から滑らせていく感じです」

 興味深かったのは、「ラフに入ったボールは鋭角に打つ」という考え方は間違っているという指摘でした。

「グリーン周りの深いラフからアプローチするときも同じですが、クラブヘッドを鋭角に入れたらボールは出ません。むしろ、できるだけ手前からヘッドを滑らせて、芝ごと前へ運ぶようなイメージが大切です」

 そして、もしグリーンまで届く距離だったとしても、「キャリーで直接乗せようとは考えないほうがいい」とも話していました。ラフからのショットはスピンが入りにくく、転がりが多くなります。そのため、少し手前へ運んで転がしていく発想のほうが現実的だと言います。

ソールが滑らない状況ならショートアイアンで脱出

 一方で、すべてのラフが同じではありません。

「ボールが完全に埋まっているような状態だったら、とにかく出すことを優先します。その際のクラブ選択は、ミドルアイアンよりもショートアイアンのほうがいいです。なぜならクラブヘッドの重さが必要だからです」

「具体的には、8番アイアンか9番アイアンかピッチングウェッジです。これがアプローチウェッジやサンドウェッジになってくると、今度は『クラブヘッドがボールの下をくぐる』リスクが出てきます」

「また、ラフから出すことを優先するのであれば、フルショットはしないほうがいいです。ハーフショットやスリークオーターショットのほうが、ボールにしっかりコンタクトできます」

 取材中、筆者はもう一つ気になっていたことを質問しました。ラフではクラブを短く持ったほうがいいのでしょうか。短く持つとうまく脱出できることもありますが、ヘッドがボールに届かずにトップやチョロが出て、脱出に失敗することもあります。

 これに対して三浦氏は、「短く持つならハーフショットやスリークオーターショットで脱出する」「長く持つなら最後まで加速させる」と説明しました。つまり、「短く持っているのにフルショットする」というという組み合わせが問題なのであって、持ち方そのものが問題ではないということです。

 そして最後に三浦氏が強調したのが、素振りの重要性でした。

「素振りをしないで打ったら、思った以上に芝の抵抗が強かったということもあります。だから実際にクラブヘッドで芝に触れる素振りをしてみて、抵抗の強さを確認してから判断したほうがいいです」

 ゴルフ場という施設は、ショットを曲げれば曲げるほど難しい状況でのプレーを余儀なくされます。それがゴルフというゲームの特性なのでしょうが、最近は「ちょっと曲げただけなのに厳しすぎる」と感じるコースも少なくありません。

 特にビギナーにとっては、長いラフからボールを脱出させること自体が難しいケースもあります。仲間同士のラウンドであれば、ボールを拾い上げてフェアウェイへ移動し、そこからプレーを再開するといった工夫をしている人もいるようです。

 少なくとも長いラフでは、「グリーンまで届かせること」よりも、「高い確率で脱出すること」を優先する。それが結果的にスコアを守ることにつながるようです。

文・保井友秀(やすい・ともひで)

1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。

【動画】ラフからの打ち方はこれが正解! 神谷そらがピンチを脱したカンペキなチップイン“パー” 実際の映像です
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