「リキむまい」ハタから見ればガッチガチ！ “脱力スイング”むしろ左手をしっかり握る!?

　ミスショットの原因の大半は力みすぎだと言われますが、力まないようにと言われても力むのがアマチュアです。では、どうすれば力まずに、素振りのような“脱力スイング”ができるのでしょうか。

　プロコーチとしても活躍する南秀樹氏が主宰する「3.7.3（ミナミ）ゴルフアカデミー」（香川県）の坂口悠菜コーチに聞いてみると、意外にもポイントは左手をしっかり握ることだと言います。

「よくクラブが抜けるくらいの力感でいいと言いますが、実際はクラブを握っていないと振れませんし、インパクトで力が入るのは自然なことです。力みすぎはもちろん防ぎたいことですが、両手の力を抜こうとしてもダメ。おすすめは左手だけをしっかり握ることです」

　たいていの人は力を抜こうとするとき、両手の力感をゆるめようとしがちですが、片手をしっかり握ることで、自然ともう片方の手の力感は弱くなります。左手をしっかり握れば右手はクラブを保持しなくて済むので、右手の力が自然と抜けるわけです。坂口コーチは、アマチュアは右手に力が入りすぎていることが多く、それが悪い動きにつながっていると言います。

「例えば、切り返しで右手に力が入っていると、右肩がかぶってアウトサイドからクラブが入りやすくなります。また、フォローが小さくなるのも右手の力みすぎが原因です。左手と右手、それぞれで片手素振りをしてもらえればわかりますが、右手1本だと縮こまったフォローになりますが、左手1本だと左腕が伸びたフォローになるはずです。プロや上級者のフォローが大きいのは右手に余計な力が入っていないから。だからこそ左手をしっかり握る意識を持ってもらいたいのです」

　左手リードとよく言われますが、スイングの動きをリードする役目が左手にはあり、それを右手で行おうとするとスイングに不必要な力みが生まれます。利き手に力が入りやすいのはある意味で仕方のないことですが、それがゴルフにおいてはマイナスになることが多いのです。

　ラウンド中に、緊張したり、どうしても力んでしまいそうな場面では、意識的に左手をしっかり握るとミスを防げるかもしれません。