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- クラウドファンディングで“推し活”もあり!? 多様化するツアープロの活動資金調達方法とは?
華やかに見えるツアープロの世界ですが、大金を稼ぎ続けられるのは一握りのプロだけです。再びレギュラーツアーを目指すため、最近では活動資金をスポンサーに頼るだけではなく、クラウドファンディングという形で募る選手も登場しているようです。
シード復活に向けたトレーニング費用を募る
ヤマト運輸から「お荷物お届けのご案内」のメールが届き、依頼主がアスリートファクトリー株式会社で品名が限定トレーディングカードとなっていたのですが、心当たりがなかったので「何だろう?」と思って調べてみました。
すると、昨年11月に女子プロゴルファーの大城さつき選手が実施していたクラウドファンディングの返礼品であることが分かりました。
大城選手はゴルフ雑誌の編集者時代にインタビュー取材をさせてもらったことがあり、SNSでつながっていました。
SNSの投稿でクラウドファンディングの支援を募っており、「シード復活に向けて今オフから取り入れる新たなトレーニング費用を捻出したいのでご支援よろしくお願いします!」というのを見かけたのでプロジェクトを支援しました。そのことをすっかり忘れていました。
その日の夜に届いた荷物を開けてみると、直筆サイン入りトレーディングカードと直筆メッセージが入っていました。
大城選手は1989年9月5日生まれの34歳で、2009年のプロテストに合格してプロ入りしました。17~19年に賞金シードを獲得したものの、2020-21シーズンにシード圏外にはじき出されてから苦しいシーズンが続いています。
昨シーズンの成績を確認してみると、レギュラーツアー28試合に出場し、予選通過が8試合で予選落ちが20試合、メルセデス・ランキングは108位でした。
24年の出場資格はQTランキング206位となっていますから、今季の主戦場はステップ・アップ・ツアーになります。
レギュラーツアーのシード復活に向けての道のりは険しいですが、クラウドファンディングの支援を生かして頑張ってほしいところです。
プロアスリートの価値を高めるのは自分自身
大城選手が今回利用したのはアスリートファクトリーという会社が運営するクラウドファンディングサイトでした。
アスリートファクトリーは設立が23年7月1日ですから、まだできたばかりの会社です。事業内容はアスリート特化型クラウドファンディング「pac」の運営、アスリート特化型トレーディングカードの企画・制作・販売、アスリート特化型各種商品の企画・制作・販売となっています。
「pac」は「Professional Athlete Crowdfunding」(プロフェッショナル・アスリート・クラウドファンディング)の頭文字です。プロアスリートが現役中および引退後のプロジェクトや活動に対して支援を募るプラットフォームを提供しています。
以前、プロゴルファーが活動資金を調達するのにREADYFOR(レディーフォー)というクラウドファンディングサイトを利用したことがありましたが、アスリート特化型クラウドファンディングというのは初めて見ました。今後はプロアスリートの価値を高めるのを支援する企業がさらに増えていくのかもしれません。
プロアスリートは自分が競技を頑張ればお金が稼げると思っている人もいますが、そういう職業ではありません。競技以外の部分で応援したくないような事象が発生すると、スポンサーもファンもたちまち離れます。
逆に競技で結果が出ていなくても、応援したくなるようなプレーぶりや人柄であればスポンサーやファンは離れません。
それが分かっている選手と分かっていない選手がいるのですが、大城選手はそれが分かっている選手だと知っているので筆者もクラウドファンディングで支援したわけです。
近ごろの若い選手の中には、子どものころから大人たちにチヤホヤされてきたのでゴルフさえ上手であれば何をしてもいいと勘違いしている子もいますが、そういう選手は結果がともなわないと大人たちはすぐに別の選手をチヤホヤし始めます。
これは選手だけではなく大人たちにも問題があるのですが、選手は自分の価値を高めるのは自分自身だということを肝に銘じて一戦一戦を大事に戦ってほしいです。
大城選手のクラウドファンディングを支援したことで、2024年シーズンの女子ツアーを見る楽しみが一つ増えました。
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