スコットランドのゴルフ場スタッフがフレンドリーな理由…フォーマルな接客の日本のゴルフ場とは大違い

スコットランドのゴルフ場でプレーすると、スタッフの皆さんのフレンドリーさに驚かされます。日本のゴルフ場のフォーマルな接客とは少し違います。日本とスコットランドではなぜこのような文化的な違いが存在するのでしょうか。スコットランド在住のスコット・ケリー氏の話も交えながら解説します。

スコットランドのゴルフ場における“おもてなし”とは?

「Welcome!」。コースのスタッフは遠く日本から来た私を、優しい笑顔で快く迎えてくれました。

 友人のスコット・ケリー氏がメンバーである「フォートローズ&ローズマーキーゴルフクラブ」。スコットランドのインバネスに位置するこのゴルフ場で筆者はたくさんの心温まる体験をしました。

スコットランドの「フォートローズ&ローズマーキーゴルフクラブ」のダイニング。ホールアウト後、多くのプレーヤーが立ち寄り食事や飲み物を楽しむ
スコットランドの「フォートローズ&ローズマーキーゴルフクラブ」のダイニング。ホールアウト後、多くのプレーヤーが立ち寄り食事や飲み物を楽しむ

 スコット氏と2人でのラウンドの途中、他のメンバーとすれ違う時など毎回のように「彼は日本から来た友人だ」と紹介をしてくれます。そして紹介されたメンバーの方々は私に対して、「ラウンドを楽しんで」「ここは本当に景色が素晴らしいんだ」などと話しかけてくれるのです。

 中にはこのコース特有の風などについて説明してくれるなど、ラウンドのアドバイスまでしてくれる方もいました。初めての、しかもスコットランドのメンバーコースをラウンドすることでやや緊張していましたが、さまざまな方々に声をかけてもらい、ホールを消化するに従い徐々に緊張がほぐれていきました。

 ラウンドを終えた後、私たちはクラブハウス内のレストランのバーへと足を運びました。ここでもスコット氏が「日本からの友人」と私を紹介したところ、バーのスタッフは笑顔で「こんにちは!」「今日のラウンドはどうだった?」「今日は何を飲みます?」などと、古くからの知人のような気さくな対応で私に話しかけてきます。彼女のオープンでフレンドリーな態度はここは遠い異国であることを忘れさせ、心からリラックスする時間を過ごせました。

 翌日、さらに北に位置する世界的にも有名なコースであるブローラゴルフクラブでラウンドしました。ここでもゴルフ場のスタッフが気軽に話しかけくれます。クラブハウス内に飾られている写真やトロフィーなどを見ていると、ゴルフ場の方が声をかけてきて、このゴルフ場の歴史などについて丁寧に説明をしてくれました。

スコットランド人はフレンドリーさから来るリラックスを求める

 このようにスコットランドのゴルフ場ではスタッフとゴルファーの間に壁がなく、リラックスしたコミュニケーションが交わされてます。ゴルファーがリラックスして過ごすことを何よりも優先し、フォーマルなコミュニケーションよりもフレンドリーな関係を重視しています。

「フォートローズ&ローズマーキー ゴルフクラブ」のバーカウンター。スコットランドでは多くのコースのダイニング内にバーカウンターがある
「フォートローズ&ローズマーキー ゴルフクラブ」のバーカウンター。スコットランドでは多くのコースのダイニング内にバーカウンターがある

 一方で日本のゴルフ場のスタッフは礼儀正しく丁寧なサービスです。細やかな注意を払った接客が行われ、ゴルファー一人ひとりのニーズに対応しようとする姿勢が見られます。ただ、スコットランドのようにフレンドリーに踏み込んでくるサービスをするゴルフ場は少ないです。

 日本でもスコットランドでも、良質なサービスを提供しようという姿勢は同じです。ではなぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

 スコット氏「スコットランド人はゴルフ場でリラックスすることを目的としているため、スタッフとのフレンドリーな関係を望んでいます」と語ります。会員だけでなくゲストに対しても同様の接し方をすることで、誰もが暖かく迎えられる雰囲気を作り出しています。

 日本のゴルフ場では、このようにスタッフと気軽に交流できるシーンは少ないかもしれませんが、日本にも似たような温かみを感じられる場所は存在します。例えば、地元の居酒屋やバーでは、常連客として足を運ぶと、店主やスタッフが親しみを込めて迎えてくれることがあります。そのような場所では、人と人とのつながりを大切にする日本独自のおもてなしの心が感じられます。

 このことから学べるのは、国や文化が異なっても、人々を温かく迎え入れる姿勢は普遍的な価値を持つということ。スコットランドのゴルフ場でのフレンドリーなスタッフの態度は、日本でも同様に受け入れられるだろうという期待を持たせます。日本とスコットランドのどちらが良いという話ではありませんが、このようなフレンドリーなスタッフがいるゴルフ場を求める日本人も少なくないのではないかと思います。

【スコットランドゴルフ案内人】スコット・ケリー氏

スコット・ケリー氏
スコット・ケリー氏

英国スコットランドのインバネス出身。欧州ツアーに経営幹部としておよそ26年間携わり、欧州ツアーはもちろん、メジャー大会、ライダーカップなど、世界の主要ゴルフイベントにも常に足を運んでいた。2020年に故郷インバネス近郊に居を移す。ロイヤルドーノックGCやバークシャーGCなど名門クラブのメンバーだった経験を持ち、現在は世界で15番目に古い1793年設立のフォートローズ&ローズマーキーGCをホームコースとしてプレーを楽しんでいる。

【動画】細長い岬がそのままゴルフコースに! これが1793年開場「フォートローズ&ローズマーキーGC」の絶景です

【写真14枚】意外と分かってない! 同伴者が打つとき立っていい場所・ダメな場所/バンカーのならし方、レーキを置く場所/ロストボールを防ぐ心掛け

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怒られてしまう可能性がある立ち位置はココ!飛球線後方に立つのはマナー違反です
ショットをしようとしているゴルファーの邪魔にならない理想的な立ち位置はここ
ラインを踏む可能性があると思う時は「ここを踏んでも大丈夫ですか?」と同伴競技者に確認しよう
最初はレーキの刃のあるほうで砂を押すようにして
引き戻す
裏返して滑らかにならす
裏で滑らかにならしながら入った位置まで戻る
裏で滑らかにならしながら入った位置まで戻る
砂に残るレーキの線や跡がピンに向かって真っすぐになるよう、ピンの方向を意識しながらならす
アゴに近い傾斜の部分は押す力を強くして砂を戻してあげるように
もしアゴのそばにボールがあっても、アゴの側からバンカーに入ってはいけません
レーキを使い終わったらバンカーの手前の低いところに置く
同伴競技者の方もしっかりとボールを行方を見てあげるようにしよう
ボールが飛んでいった場所をしっかりと覚えておこう
スコットランドでは親子でラウンドしている光景をよく見かける
セントアンドリュースのゴルフ場での光景。オールドコース以外にもたくさんのコースがあり、老若男女が自由にゴルフを楽しんでいる
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運動しに行くのにテーラードのジャケットが必要な理由が分からないという人は少なくない 写真:AC
セントアンドリュースのゴルフ場での光景。オールドコース以外にもたくさんのコースがあり、老若男女が自由にゴルフを楽しんでいる
スコットランドの「フォートローズ&ローズマーキーGC」のダイニング。ホールアウト後、多くのプレーヤーが立ち寄り食事や飲み物を楽しむ
「フォートローズ&ローズマーキーGC」のバーカウンター。スコットランドでは多くのコースのダイニング内にバーカウンターがある
スコット・ケリー氏
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