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- 「霞ヶ関」以外も全部言えたらゴルフ通!? 謎に包まれた「関東七倶楽部」とは… 名門中の名門なのはなぜ?
東京オリンピックでゴルフ競技の会場に選ばれた「霞ヶ関カンツリー倶楽部」は「関東七倶楽部」と呼ばれるゴルフ場の一つですが、関東七倶楽部とはどのようなものなのでしょうか。
関東七倶楽部ではメンバー同士の交流を最も重んじる
2021年に開催された東京オリンピックのゴルフ競技では、埼玉県の「霞ヶ関カンツリー倶楽部」が会場として選ばれて当時話題となりました。このゴルフ場は「関東七倶楽部」と呼ばれるゴルフ場の一つです。
関東七倶楽部のメンバーとなると、ゴルファーとして一目置かれるだけでなく、社会的地位も高い人物とみなされることが多いようです。庶民にはあまり縁がなさそうな関東七倶楽部ですが、一体どのような存在なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「関東七倶楽部とは、関東地方にあるゴルフ場の中でも特に歴史が長い名門ゴルフ場の代表的な存在で、東京都の小金井カントリー倶楽部、神奈川県の相模カンツリー倶楽部、程ヶ谷カントリー倶楽部、埼玉県の東京ゴルフ倶楽部、霞ヶ関カンツリー倶楽部、千葉県の鷹之台カンツリー倶楽部、我孫子ゴルフ倶楽部の7施設のことを指します」
「小金井を除いた6コースは『社団法人制』のゴルフ場であることから、一般的なゴルフ場よりもメンバーシップが強く、ビジターはメンバーの紹介もしくは同伴がないと立ち入ることすらできないため、プレーをするのが難しいといわれているのは確かです」
「さらに、メンバー同士の交流を最も重んじているため、メンバーのプレー料金はそれほど高くありませんが、ビジターの場合はそのコミュニティーの中に『お邪魔する』形となるので、3万円前後からそれ以上とかなり高額なフィーを支払わなければなりません」
「一般的なゴルフ場では、利用者数に対して設備投資やコース管理にかかる費用は変わりません。赤字を回避する目的で余った予約枠をインターネットで販売し、ビジターを集客して収入を得ようとしますが、関東七倶楽部ではメンバーシップが強いためそのような営業ができません。その分、メンバーが補填する形で運営を維持しているのも特徴的といえます」
関東七倶楽部は、いずれも大正時代から昭和初期にかけてつくられたゴルフ場であり、地元の名士や政財界のトップもこぞってプレーをしました。そのため、現在でも「誰もが気軽に利用できるスポーツの場」ではなく「紳士・淑女が集う大人の遊び場」としての性格を色濃く残し、多くのゴルファーにとって“高嶺の花”とされています。
「金さえあれば入れる」わけではない
また「関東七倶楽部のメンバーになりたい」と思っても、実際に入会するには数々のハードルを乗り越えなければなりません。入会金や年会費が高額であることはもちろんですが、小金井、安孫子、鷹之台以外は、そもそも会員権が市場流通していないため、実質的に縁故がなければ入会できません。また、入会を希望する人物がクラブの一員になるにふさわしいか見きわめる審査も厳しいとされています。
現役メンバーが一人でも拒絶した場合には入会できないこともあるといわれており、誰もが知っているような有名人でさえも審査に落ちるケースもあったそうなので、「金さえあれば入れる」わけではないようです。
さらに、余程のことがない限りメディアの取材を受け入れなかったり、競技ゴルフとしてのゼネラルルールとは別でメンバー間で了解されている「暗黙の鉄則」もあったりするそうで、多くの点で謎のベールに包まれています。
一般の人間が立ち入ることは非常に困難に思われる関東七倶楽部ですが、実はわずかながらチャンスがあります。
我孫子ゴルフ倶楽部では毎年3月下旬から4月上旬の間にコース内に植えられている桜を多くの人に見てもらおうと「市民観桜会」が開催されています。参加費用はわずか100円(小学生以下は無料)で、大きなソメイヨシノを見ながらフェアウェイを散策することができるのです。
ほかにも、神奈川県や埼玉県などでは「県民の日」に合わせてゴルフデーを開催し、予約枠数は少ないものの関東七倶楽部に含まれるゴルフ場でプレーできるチャンスも設けられているので、申し込んでみるのも面白いでしょう。
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