危険すぎる! 河川敷でゴルフ練習をしている人をたまに見かけるけど…法律で禁止されていないの?

ごくまれにですが、河川敷にクラブとボールを持ち込んで、ゴルフの練習をしている人を見かけることがあります。法律的に問題はないのでしょうか。

本当は禁止なのに法律では取り締まられていない!?

 大きな河川の下流域には河川敷が広がっており、散歩やジョギングをしたり、絵を描いたりと、さまざまな人が思い思いに過ごしています。

禁止の立て札があるところも 写真:PIXTA
禁止の立て札があるところも 写真:PIXTA

 なかには、河川敷にクラブとゴルフボールを持ち込んで、アプローチなどゴルフの練習をしている人もいます。

 河川敷でアプローチをはじめとするゴルフの練習をすることに問題はないのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)に聞いてみました。

「河川敷でアプローチの練習をしている人を見かけると『やっても大丈夫なのかな』と思うかもしれませんが、ほとんどの場合は禁止されています。最近では、公園でもサッカーやキャッチボールのようなボール遊びは禁止のところが多いです。逸らしたボールが近くにいた人に当たってケガを負わせてしまう危険性があるからです」

「河川敷も公園と同じように、散歩やジョギングなどを目的として不特定多数の人が集まっている場所です。ゴルフボールは野球やサッカーのボールよりも圧倒的に硬い材質でつくられているので、たとえピッチショットといったフルスイングでないストロークだったとしても、人に当たった際はかなりの衝撃となるでしょう。ゴルフ場でも『打球事故』が最も怖いとされていますが、当たった部位によっては骨折や失明、最悪のケースでは死に至る可能性もあります」

「河川周辺の環境整備を目的とした『河川法』と呼ばれる法律では、川の水を独占的に利用したり許可なく土木工事を行ったりすることが禁止されています。また、河川法以外の法律によっても禁漁区での魚釣りや、狩猟禁止区域での猟銃の使用が法令違反となっています」

「しかし、ゴルフの練習はどの法律でも取り締まられておらず、あくまでも『河川敷を利用しているほかの人の迷惑になるようなことはしないでください』程度のローカルルールしかありません」

「ところが、過去にはそのような注意を無視して河川敷でゴルフの練習をして、軽犯罪法違反で書類送検された事例もあります。いくらローカルルールにしか過ぎなくても、練習場以外の場所でのゴルフ練習は絶対にやらないでください」

自治体では取り締まりがされている

 では、実際に河川を管理している事務所では認められていない場所でのゴルフ練習に対して、どのような対策が行われているのでしょうか。国土交通省関東地方整備局が管轄する、荒川下流河川事務所の担当者は以下のように話します。

「ゴルフ練習をしている人のみを対象にしたものではありませんが、当事務所では堤防や水門といった治水設備の点検およびグラウンドや遊歩道などの利用状況の確認も兼ねて、365日パトロールを実施しています」

「万が一危険な行為をしている人を見かけた場合は、その場で注意するようにしています。また、河川敷での迷惑行為によって周りの人々に危害が及ばないよう、近隣の自治体と協力して『荒川下流河川敷利用ルール』というものを策定しています」

「一部の河川敷にはゴルフ練習場やパブリックコースがありますが、営業を行う際には専用の手続きを経てきちんと認可を得ています。施設外にボールが飛んでいくのを防ぐために『防球ネット』を設置しているところもありますが、万が一河川が増水・氾濫した時に流されたり障害物になったりすると危険なので、有事の際には撤去できるかどうかについても取り決めています」

 もしもゴルフ練習が認められていない河川敷でアプローチなどの練習をしていて、打ったボールが通りすがりの人に当たってケガをさせてしまった場合、ゴルフ施設内での事故を前提としているゴルフ保険が適用されることはまずないでしょう。周囲の人はもちろん、自分を守るためにも、河川敷でのゴルフ練習は絶対に避けてください。

【写真】きちんと認可された場所でプレーしよう! ノスタルジックな“河川敷”の名コース 実際の景色を見る

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禁止の立て札があるところも 写真:PIXTA

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