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- 最初に打つ人を「オーナー」って呼ぶ人多いけど… “混同しやすいゴルフ用語”他には何がある?
レッスンを受けたりテレビのトーナメント中継を見たりしていると、さまざまなゴルフ用語を聞く機会があります。しかし、中には誤った言い方をされるものや、同じ言葉でも状況によって2つの異なる意味を持つものがあるそうです。
“オナー”と“オーナー”は似ているようで全く違う
ゴルフを趣味としていると、レッスンを受けたりテレビのトーナメント中継を見ている間に、さまざまな用語を聞く機会があるかもしれません。
![普段使っている言葉でも、正しいスペルなどは知らない人も多い? 写真:PIXTA](/wp-content/uploads/2024/12/moji.jpg)
ところが、中には発音の違いや和製英語を理由として、誤った言い方をされるゴルフ用語が多くあるそうです。
では、ビギナーをはじめ多くのゴルファーが勘違いしてしまいがちな用語には、どのようなものがあるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「まず、スタートホールを除いた全てのホールでは原則として、直前のストローク数が最も少なかった人が最初にティーショットを打つことになっています。これを正しくは“オナー”といいますが、“オーナー”と勘違いしている人が少なくありません」
「カタカナで表記する分にはよく似ていますし、最初にティーショットを打つ権限が与えられていることから、『主』という意味を持つ“オーナー”と混同しやすいのも何となく分かります」
「しかし、実際アルファベットのスペルではオーナーは“owner”と書くのに対して、オナーは“honor”と全く違いますし、意味も『主』などではなく『名誉・栄誉』と訳されます。要するに、前のホールで最もスコアが良かったことを称えて、次のホールのティーショットで最初に打つ栄誉を与えるというのが由来になっているのです」
「また、前方の組に打ち込みそうになったり打ったボールが隣のホールへ出ていきそうになったりした際に、『ファー!』と叫ぶ人を見かけますが、実際は『フォアー!』と言うのが正しいです。いくつかの説がありますが、競技ゴルフ発祥の地として知られるイギリス・スコットランドにおいて、戦地にいる軍隊が『前方に気を付けろ』という意味で使っていた“Be aware before”を略したものが語源の一つといわれています」
さらに、日本では良いスコアのことを「ビッグスコア」や「ハイスコア」と表現することもありますが、これらは英語に訳すと「大叩き」と真逆の意味になってしまいます。ゴルフはいかに少ない打数でプレーできるかを競うスポーツなので、英語圏で「ビッグ」や「ハイ」を使ったら打数が増えたと誤解されるでしょう。
“クリーク”や“イーブン”は状況に応じて意味が変わる
では、同じ言葉でも状況によって2つの異なる意味を持つゴルフ用語には、どのようなものがあるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「まず“クリーク”は、ゴルフクラブの名称とコース内にある水辺の両方の意味で使われています」
「クラブの方のクリークは5番ウッドを指し、一般的には打ったときの音がカギをかけた時の“click(クリック)”という音に似ているのが名前の由来とされています。水辺の方のクリークはウォーターハザードの中でも小川を意味し、特にスコットランド名物の“リンクス”は、元からの地形を活かして作られているのでクリークが多く設けられています」
「なお、こちらもスペルで表すと、クラブのクリークは“cleek”で、小川のクリークは“creek”となります」
「また、“イーブン”はストロークプレーとマッチプレーの両方で用いられますが、意味は微妙に違ってきます。前者の場合は、全18ホール72ストロークを規定打数である72ストロークぴったりでホールアウトしたときに『イーブンパー』ということがあります」
「一方で、後者の場合は1ホールごとに勝敗は決まっていったものの、18ホール終了時点での勝利数が同じで『引き分け』と判断されたときに使われます。しかし明確に勝ち負けは決めなければならないので、18ホールでイーブンになったらどちらかが勝つまで延長戦が行われます」
ちなみに「川」の意味を持つ英単語には“river”なども挙げられますが、“river”は本流だけでなく支流も含めたその河川の流域全体を指し、“cleek”は基本的に支流を持たない小規模の河川を指す言葉として、ネイティブの間では使い分けられているそうです。
さらに、ゴルフ用語では「小川」と訳されることも多いですが、イギリスにおいては「入り江」の意味で使われるケースもあるとされます。
ほかにも、クラブヘッドの底という意味の“ソール”とアドレス時にクラブを地面につける行為を指す“ソール”。主にグリーン上で自分のボールがあった位置を示すのに使う“マーカー”と、トーナメントでプレーヤーの代わりにスコアを記録する担当の“マーカー”。このように、ゴルフ用語には意外と2つの意味で用いられるものが多く存在します。
ビギナーのうちは聞き慣れなかったり、どちらの意味にも解釈できる用語がたくさんあり、戸惑うかもしれません。しかし意味や語源まで知っておくとゴルファーとしてステップアップできるだけでなく、ちょっとした会話のネタにもなるでしょう。
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