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- 遅いと文句言うくせに… 冬場の仕上がった速いグリーンはアベレージゴルファーには難しすぎるという問題
西洋由来の寒地型芝である「ベント」は冬になるとコンディションがどんどんよくなっていきます。すると、グリーンスピードも速くすることができ、上級者が好むような速さで仕上げるゴルフ場も増えてきます。
仕上がった速いグリーンは大叩きを誘発する
9~11月は夏の猛暑でグリーンの芝生が枯れてしまい、地肌がむき出しでボールの転がりが悪いコンディションでプレーすることが多かったです。しかし、それ以降は朝晩の冷え込みが厳しくなり芝生も元気を取り戻し、仕上がったグリーンでプレーする機会が増えてきました。
多くのゴルフ場のグリーンで採用されているベント芝は西洋由来の冬芝ですから、寒くなると芝生の生育がよくなります。

速いグリーンと遅いグリーンのどちらが好まれるかというと、それは間違いなく速いグリーンです。上級者は上りのパットと下りのパットの難易度がハッキリ異なる、スリリングなタッチが要求されるグリーンを好みます。
上級者はピン位置から逆算してショットを組み立てていきます。上り真っすぐのパットを打つためにはグリーンのどこに乗せればいいのか。その位置に乗せるためにはグリーンを狙うショットをどこから打つと有利なのか、といった具合です。
でも、そういう組み立てができるのはハンディキャップがシングル(9以下)の人たちです。そのショットを狙ったとおりに打てるのは片手シングル(5以下)かもしれません。
大半のアマチュアはピン位置など気にせず、フェアウェイの真ん中を目がけてティーショットを打ちます。グリーンを狙う段階になって、ピン位置が左なのか右なのか、手前なのか奥なのか(センターなのか)を意識します。
グリーンの傾斜に関しても、カートナビに傾斜情報が搭載されていますが、そんなに細かくチェックしません。なぜなら上り真っすぐのパットを打てるエリアにショットを運ぶ技術がないからです。
それ以前に、多くのアベレージゴルファーはプロや上級者が使っているようなスピン性能の高いツアーボールを使っていません。1球100~200円で買えるディスタンス系ボールを使っています。そうすると速くて硬いグリーンにショットを打っても、ボールがグリーンに止まってくれません。グリーンに着弾しても外まで転がり落ちてしまいます。
筆者はツアーボールを使っていますが、それでもミドルアイアンは止まりませんし、ショートアイアンも当たりが薄いとグリーンからこぼれます。そのボールをアプローチで寄せようとしても、上り傾斜だと元の位置まで戻ってきたり、下り傾斜だと反対側まで転がり落ちたりします。その状態までグリーンが仕上がってしまうと、さすがに仕上がりすぎではないかと感じます。
グリーンは秋に仕上げて冬はほどほどにしてほしい
ゴルフ場としては夏から秋にかけてグリーンのコンディションを整えるのに苦労したぶん、冬はベストコンディションに仕上げたいのでしょうが、ビギナーと高齢者が増えている昨今のゴルフ事情を鑑みると、冬にグリーンが仕上がりすぎるのも一長一短があるのではないでしょうか。
秋のベストシーズンであれば、フェアウェイの芝生がフカフカでボールが浮いていますから、ビギナーや高齢者でもボールを上から打ち込んで高く上がるショットが打てる可能性があります。
でも、冬はフェアウェイの芝生が枯れてペタンコになり、地面も硬くなりますから、ハーフトップが出やすくなります。そのようなコンディションでグリーンが止まらないと、もう本当にどうしようもなくなってしまうのです。
パッティングも冬の乾いた風を浴びたグリーンは下りがめちゃめちゃ速くなり、上りも予想以上に球足が伸びます。カップの50センチ以内に寄せて同伴者からOKをもらうつもりだったパットが、1メートル以上遠ざかったりします。そのパットをしぶとく決めることができればいいのですが、ショートパットを外し始めると今度はファーストパットが打ち切れなくなります。
筆者は普段、どんなに長いパットでも3パット以内でホールアウトできるのですが、今冬は4パットを2回やりました。年間平均スコアが辛うじて90台の筆者がこの有様ですから、平均スコア100以上の人たちはもっと大変な思いをしているのではないでしょうか。
グリーンはできれば秋に仕上げて、冬はほどほどにしてほしいのですが、そのあたりのコントロールが難しくなっているのでしょう。2月以降のラウンドも苦労しそうですが、何とか対策を立てたいと思います。
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