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- ゴルファーは落雷に対して無防備すぎる! 命を守るため絶対に覚えておくべき“保護域”と“雷しゃがみ”とは?
厳しい残暑のラウンドでは地面が加熱されて積乱雲が発生しやすく、落雷の危険と隣り合わせでのラウンドとなります。一般プレーヤーがスタートした後にコースへ出る薄暮ゴルフやナイターゴルフではさらにその可能性が高まります。命を守る行動を専門家に聞きました。
フェアウェイにいるよりカートに乗っている方が危険
日本で雷が最も多いシーズンは、7月から9月の間です。
雷は前線や低気圧や台風にともなって発生する積乱雲からもたらされることは知られていますが、近年は地球温暖化により対流活動が活発化し、全国各地で行われる花火大会や音楽フェスをはじめとする野外イベント、クラブ活動や屋外スポーツの場などで落雷の被害が報告されています。

特に夏型の日は、強い日射によって地表面が加熱されて対流が発生し、大気が不安定になるため入道雲(積乱雲)が発達しやすくなります。午後遅い時間帯に夕立が発生するのはそのためです。また、夏は本州から九州、特に関東、中部、関西、九州北部の内陸部や山岳域に集中して落雷が起こります。
ゴルフ場も例外ではありません。厳しい残暑のラウンドでは地面が加熱されて積乱雲が発生しやすく、一般プレーヤーがスタートした後にコースへ出る薄暮ゴルフやナイターゴルフではさらにその可能性が高まります。
近年は評定精度の高い雷観測システムが気象庁、電力会社、民間会社によって運用されています。ゴルフ場のほとんどはそうしたシステムを活用して、雷情報を正確かつ迅速にキャッチし、プレーヤーの安全確保に努めています。
ただし、午後遅い時間帯は早朝から出勤しているキャディーマスターや職員が退勤して人手が少なくなりがちですし、クラブハウスが定時で閉まってしまうゴルフ場もあります。雷の接近を知らせたり避難誘導を促したりする流れがスムーズにいかない場合があるかもしれないことを考えると、プレーヤーは自分で自分の身を守る方法を知っておかないとなりません。
いざというとき何を心がけ、どのような行動をとれば、プレーヤーはゴルフ場での落雷から身を守ることができるのでしょうか。雷研究の第一人者である小林文明教授(防衛大学校 地球海洋学科)にお話を伺いました。
「プレー中に雷が近づいてきた場合は、ゴルフ場の避難指示に従って直ちにプレーを中断し、クラブハウスなどしっかりした建物の中へ避難することが重要です。その理由は2つあります」
「一つは、積乱雲はたとえいま晴天であっても、100キロ先で発生したとしても、あっという間に頭上へ到達するからです。それからの退避では間に合いません。また、雷は上から落ちるとは限らず、横からでも地面からでも来ますから、一刻も早く安全な場所へ避難する必要があるのです。『ピカッと光ってからゴロゴロ音がするまでに間隔がある。まだ遠いから慌てることはない』『あと1ホールで終わるから、プレーしながらクラブハウスへ戻れば大丈夫』など、誤った自己判断で避難を遅らせるのは、たいへん危険です」
「もう一つは、ゴルフ場で一番安全な場所はしっかりした建物であるクラブハウスだからです。“しっかりした”というのは、四方を鉄筋か木造の壁で囲まれていることが重要です。コース内のいわゆる“茶店”もこれに含まれますが、柱と屋根のみの簡素な休憩所や“あまずや”には壁がありませんので危険です。また、しっかりした建物にたどり着いたとしても、建物の中に入らずに軒先で様子を見るような行為は危険です」
ティーイングエリア横などコース内の複数箇所に設けられているあずまやでは、多くのゴルファーが日よけや雨宿りをしていると思いますが、雷の避難場所としては危険なのです。
「乗用カートも危険です。一般的に自動車の中は安全といわれているので混同しがちですが、自動車は金属で囲まれているため、窓から手を出したりハンドルやオーディオに触れたりすることなくじっと座っていれば安全です。いっぽう、自動車でもオープンカーは上が空いているため、雷にはもってのほかです」
「同じように、ゴルフ場の乗用カートも四方を囲まれておらず、構造的に枠しかありませんのでたいへん危険です。雷が落ちた場合、金属を伝わった電流は、乗っている人の体に流れてしまうからです。しかも、雷は高いところに落ちます。広くフラットなゴルフコースでは、カートこそが“高いところ”になるので、フェアウェイにいるよりカートに乗っている方が危険といえるのです」
「積乱雲の発生を知って少しでも早くクラブハウスへ退避するために乗用カートを使うのはいいのですが、空模様が急変して雷が近づいている状況では、乗用カートは危険です。もし雷とともに激しい雨が降ってきたとしても、カートに乗り込んでの雨宿りは避けるべきです」
あずまや、軒先、乗用カートでの様子見や雨宿りはNG。雷から身を守るには、一刻も早くクラブハウスへ逃げること、これに尽きるのです。
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