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- ゴルファーは落雷に対して無防備すぎる! 命を守るため絶対に覚えておくべき“保護域”と“雷しゃがみ”とは?
厳しい残暑のラウンドでは地面が加熱されて積乱雲が発生しやすく、落雷の危険と隣り合わせでのラウンドとなります。一般プレーヤーがスタートした後にコースへ出る薄暮ゴルフやナイターゴルフではさらにその可能性が高まります。命を守る行動を専門家に聞きました。
“保護域”で“雷しゃがみ”を行えば、ほぼ100パーセント命を守れる
とはいえ、小林教授が言われるように、あっという間に積乱雲が頭上に来た場合やクラブハウスへ避難する時間がない場合は、一体どうしたらいいのでしょうか?
「5分でも10分でもあればクラブハウスへ逃げることを優先すべきですが、どうしても間に合いそうにない緊急時は、“保護域”で“雷しゃがみ”の姿勢をとってください。それが命を守る行動です」
「ゴルフ場での落雷には3つのタイプがあります。(1)直接人に落ちる直撃雷、(2)木に落ちた落雷電流がその近くで雨宿りをしていた人などに飛び移る側撃雷、(3)地面に落ちた雷が弱まりながらも1キロくらい広がって地表を流れる地電流です」
「皆さんを脅かすつもりはありませんが、(1)(2)では何億ボルトもの強い電流が人体に流れ、多くの場合は死亡事故につながります。幸い蘇生措置で一命を取り留めたとしても、重い障害が残る場合がほとんどです。また(3)では、地面に触れている足や下半身に痺れや痛みややけどが生じることがあります」
「雷は高いところに落ちるため、ゴルフ場では(2)が非常に多いのですが、その場合は木の真下や木のそばが最も危険であり、逆に木から少し離れた場所に最も安全な空間が存在します。それが保護域です。もう少し詳しく言うと、5メートル以上の高い物体である木(や電柱や鉄塔)から少なくとも4メートル以上離れ、木の頂点を45度の角度に見る空間にいればほぼ安全なのです」
4メートルは、大まかに言って、大人が両手を広げたときの長さの2つ分と少しです。ゴルファーなら歩測によって4~5メートルの当たりをつけることも可能でしょう。雷雨のときは、木から4メートルも離れると体がずぶ濡れになると思いますが、濡れることを決していとわないでください。その4メートルこそが、ゴルフ場で(2)の側撃雷から命を守ってくれる距離なのです。
「雷しゃがみは、屋外で落雷から身を守るために、しゃがんで身を屈める基本姿勢のことです。その手順は、(a)両足を揃え、(b)体を低くして屈み、(c)両手の親指で耳を塞ぐ、の3段階ででき、至ってシンプルです」
「これらの手順にはそれぞれ大事な意味があります。まず、(a)両足を揃えるのは、先に述べた(3)地電流が右足から左足へ、あるいは左足から右足へと流れるのを防ぐためです。それには1本足の方がもっといいのですが、何分間も片足ではいられません。また接地面積を少なくするにはツマ先立ちがベターですが、できない人はカカトをつけても構いません。できるだけ幅を狭くするよう心がけるといいでしょう」
「次に(b)体を屈めるのは、体を前屈みにして低くすることによって(1)の直撃雷を防ぐことができるからです。そして(c)耳の穴を塞ぐのは、爆風によって鼓膜が破れるのを防ぐためです」
「プレーヤーは、ゴルフ場のホーンやマーシャルによる避難勧告や指示に従って退避するのがベストです。ただし、雷が急に近づいてきたため逃げ遅れたり、逃げ込む場所が近くになかったりという最悪の場合は、保護域を探し、雷しゃがみの姿勢をとって、しのいでください。2つを同時に行えば、ほぼ100パーセント命を守ることができると考えられています」
きびしい残暑はまだしばらく続きそうです。ゴルファーの皆さんは、小林教授のお話を頭の片隅に留め、ゴルフはもちろん野外イベントなどで雷に遭遇したときに命を守る行動をとってください。
【解説】小林文明(防衛大学校 地球海洋学科教授)
北海道大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士後期課程修了。専門は、メソ気象学、レーダー気象学、大気電気学、研究対象は積乱雲および積乱雲に伴う雨、風、雷。著書に「小林教授が解説する極端気象シリーズ」第1弾~第6弾があり、『シリーズ(4)雷 改訂増補版』も好評(成山堂書店発行)。
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