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- シニアティーは意地でも使わないベテラン… プライドや価値観がプレースピードに及ぼす影響と対応策
若いゴルファーのマナーが問題視されがちだが、現場のゴルフ場関係者に聞くと意外な答えが返ってきた。実は「本当に困るのはベテラン」という声も少なくないという。マナー違反やプレー進行の実情から、世代間の誤解とゴルフ場の本音を探る。
ベテランは“指摘しても直らない”
コロナ禍をきっかけにゴルフを始めた若い世代が増えました。ゴルフ場にとって新規プレーヤーの流入は歓迎すべきことですが、その一方で「マナーを知らない若者が増えた」という声も耳にします。
一方で、若い世代の側からは「マナーを知らないだけで、悪意はない」「マナーを知っているのに堂々と破るベテランのほうが問題だ」という反論もあります。では、日々現場を見ているゴルフ場は、どちらが問題だと感じているのでしょうか。関係者に聞いてみました。
すると、返ってきた答えは、意外にも即答でした。
「どっちが問題かと聞かれたら、間違いなくベテランですね」

理由を尋ねると、次のように続けます。
「若い人は、知らないだけなんですよ。指摘すれば直るケースが多い。でも、知っているはずの人が守らないほうが、現場としては困ります」
マナーを知らないことと、知っていて守らないこと。その違いは大きいというのです。若い世代には説明すれば改善の余地がある。ところがベテランの中には、自分なりの“流儀”を曲げない人もいる。そこに難しさがあるといいます。
「プレーが遅くなる原因も、必ずしも若い人ばかりではないです。むしろベテランの組が詰まらせているケースもあります」
筆者の印象では、ベテランゴルファーはせっかちで、前の組の遅さにイライラしているイメージでした。「どうせあそこまでは届かないよ」と打ち込んでしまうのが典型的なマナー違反だと思っていました。しかし、現場の見方は少し違います。
「どうせ届かないのに、いつまでも待っている。『すぐ追いつくよ』と言いながら、前の組からどんどん離されていく。そういうパターンもあります」
安全のために待つこと自体は間違いではありません。ただ、飛距離や状況を正確に把握せず、必要以上に時間をかけてしまう。その結果、全体の流れが滞ることもあるというのです。
言われてみれば、高速道路で渋滞を引き起こすノロノロ運転は、必ずしも初心者だけの問題ではありません。運転に慣れているはずの人が、過度に慎重になったりすることもあります。ゴルフ場でも似た構図がありそうです。
ベテランのプレー進行は使用ティーの問題もある
ティーの選択も一例です。ゴルフは老若男女が楽しめるスポーツですが、年齢や体力によって飛距離は変わります。そのため、「レギュラーティー」や「バックティー」のほかに、「シニアティー」や「レディースティー」を設けています。しかし、多くのゴルフ場は次のような悩みを抱えています。
「シニアティーを用意しても、『まだレギュラーで回れる』とレギュラーティーを選ぶ方が多いんです。レギュラーという言葉が『正規の』という意味ですから、そこから回りたい気持ちは分かるんですけどね」
ティーイングエリアの呼称を「ゴールドティー」「レッドティー」「ホワイトティー」に変更したゴルフ場もありますが、浸透は十分とはいえません。飛距離に見合わないティーから回ると、結果的に進行が遅くなる可能性があります。個々のプライドや価値観が、全体の流れに影響を及ぼす構造です。
だからといって、「どうせ飛ばないんだから、シニアティーから回ってください」と強制するのは、人生の先輩に対して失礼だと感じます。どのティーから回るかを決める権利はプレーヤー自身にあります。
そもそも「ドライバーが飛ばない」というのは、200ヤードなのか、180ヤードなのか、それが最大飛距離なのか、平均飛距離なのかも、非常にセンシティブな(繊細な)話題です。ほとんどのベテランは、「当たりが悪いと200ヤードに届かないこともあるけど、当たれば220ヤード飛ぶ」と思っています。そのプライドを傷つけるわけにはいきません。
いずれにしても今回の取材で明らかになったのは、ゴルフ場は「マナー知らずの若者」よりも「マナー違反を堂々と行なうベテラン」のほうを問題視しているという事実です。「人の振り見て我が振り直せ」の教訓は、若者かベテランかを問わず、自分にも向けられているのかもしれません。
保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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