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- 白杭→赤杭の変更が最近増えてない!? OB減らすゴルフ場 「ゴルファーにやさしい」だけじゃない思惑
ジェネラルエリアの外側にあるOBはあくまでも『プレー禁止区域』として扱われ、ショットをすることは認められていません。しかし、最近ではOBを主に「レッドペナルティーエリア」に変更するゴルフ場が増えているようです。
プレー進行がスムーズになる
ゴルフコースの中央に広がる、フェアウェイとラフを合わせたジェネラルエリアの外側にOBが設けられているホールもありますが、OBはあくまでも「プレー禁止区域」として扱われ、ショットをすることは認められていません。
しかし、2019年のルール改正以降、OBを主に「レッドペナルティーエリア」、まれには「イエローペナルティーエリア」に変更するゴルフ場が増えているようです。
では、OBをペナルティーエリアに変えることによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

「OBをペナルティーエリアに変更した場合、全体的なプレー進行が円滑になる、受け入れ組数を最大限まで拡大しやすくなるなど、ゴルファーとゴルフ場の両方にメリットがもたらされるでしょう」
「従来の通りショットしたボールがOBに入ってしまったら、そのボールは『コースの区域外』に行ったものと見なされるため、プレーを継続させることは不可能であり、原則として最後にショットをした地点から1打ペナルティーを払ったうえで打ち直しになります」
「その際、暫定球を打っておくのが理想ではありますが、打球の行方を確認しにボールの落下地点まで向かい、現地に着いてようやくOBだったことを知るという状況も考えられます」
「しかし、ここで問題になるのが日本では一般的な電磁誘導カートの存在です。電磁誘導カートは、安全上の観点からバック走行の設定がゴルファー側でできず、前進しかできないようになっているものが多いです」
「カートに乗ってボールが落ちた場所まで行き、OBだったから元に戻って打ち直しをしようとしたところで、カートが後戻りできない設定になっていたら、次の組もすでに近づいているわ自分の足で戻るしかないわで、進行が滞ってしまうでしょう」
「そこで、OBの一部をペナルティーエリアに変更することによって、プレーをそのまま継続できる範囲が増えますし、1罰打を選んだとしてもOBのように元の位置まで戻って打ち直す必要もないため、ラウンドがスムーズになります」
「そして全体の進行が円滑になれば、そのゴルフ場のキャパシティー的に最大限のプレーヤーを受け入れやすくなり、収益のアップや満足度の向上にもつながっていく訳です」
また、日本では重機を使い丘陵地を切り崩したゴルフ場がバブル期に多く造成されましたが、ホール間の高低差が激しくなる特徴があり、隣のホールに打ち込んでしまった場合は元のホールに軌道修正するのが難しいこともあります。
そこで、「ショットできない訳ではないが、1罰打を払って救済を使えばラクに打てる場所からプレーを再開できる」という意味で、ペナルティーエリアが設置されるケースもあると言います。
エリアを変更するうえで必要なステップとは
では、OBをペナルティーエリアに変更するにあたって、どのような手続きが踏まれるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「まずOBをペナルティーエリアに変えると、そのゴルフ場のプレー方法も変わるので、競技委員会や理事会、運営会社の人たちが集まって競技規則やローカルルールを見直す必要があるのかどうかの話し合いが行われます」
「次に、ジェネラルエリアとOBの境界部分のうち、該当する箇所の白杭を抜いて新たにイエローペナルティーエリアなら黄杭、レッドペナルティーエリアなら赤杭を設置します。そして、クラブハウスで配布するコースマップやカートに搭載されているナビに関しても、最新のものを印刷し直したり更新したりする作業が必要です」
「さらに、来場予定のゴルファーも事前に『どこが変わったのか』が知れるよう、貼り紙やホームページ、SNSでの周知も行わなければなりません。1日2日で終わる作業ではないので、しっかりと段取りを確認したうえで変更がなされます」
プレーヤーと施設側のどちらにも恩恵があるという「OBからペナルティーエリアへの変更」ですが、飯島氏によると「見方によってはデメリットも考えられる」ようです。
ボールがOBに入った際、プレーヤーは原則として元の位置から打ち直すことが求められます。
ペナルティーエリアでも、救済処置を選んだ場合は1罰打となりますが「元の位置から打ち直す」という選択肢を選ばないこともできます。飯島氏は「ミスに対して払うべき代償が軽減されることによって、スコアメイクがしやすくなり、ゴルフそのものが簡単になり過ぎてしまう点が指摘されるだろう」と言います。
OBからペナルティーエリアへの変更は、プレーヤーとゴルフ場の両方にメリットがあると言えます。しかし、ゴルフの本質を損なわせないようにするには、「どこを変えるのか」というコース側の正しい判断が求められるようです。
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