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- “風呂なしシャワーのみゴルフ”が拡大!? 燃料価格高騰で変わるゴルフ場運営
燃料価格の高騰を背景に、ゴルフ場で“大浴場休止・シャワーのみ営業”という動きが広がり始めています。そもそもゴルフ場に大浴場は必要なのか、サービスとコストのバランスを改めて考える時期に来ていそうです。
大浴場の利用を一時的に取りやめるゴルフ場が出てきた
ゴルフ仲間のSNS投稿を眺めていたら、あるゴルフ場のロッカールームに貼り出されていた「大浴場営業変更のお知らせ」という告知を見かけました。
「平素よりご利用いただき、誠にありがとうございます。当ゴルフ場では、昨今の燃料事情を受け、燃料使用の見直し・制限に取り組んでおります。これに伴い、誠に恐れ入りますが、令和8年6月より当面の間、大浴場のご利用を以下の通り変更させていただきます。お客様には大変ご不便をおかけしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」
「営業内容 ・浴槽のご利用停止 ・シャワーのみの営業」
「期間 令和8年6月1日より8月末までの平日」
中東情勢の緊迫化で重油の価格が高騰しており、銭湯や温浴施設の営業が苦しくなっているという話は耳にしていましたが、ゴルフ場の風呂にも影響が出てくるとは思いませんでした。
ただ一方で、ゴルフ場のクラブハウスに大浴場が必要かどうかは、10年以上前から議論されてきました。

2013年にクラブハウスを建て替えてリニューアルオープンしたKOSHIGAYA GOLF CLUB(埼玉県)は、大浴場を設置せず、シャワールームのみにしました。ハーフ終了時に昼食を食べる営業スタイルではなく、18ホールをスループレーで回る設計にしたため、ロッカーやレストランの利用も自由に選択できるようにしたのです。
今年3月にリニューアルオープンしたGolf Links Takatsuki eNe(ゴルフリンクス タカツキ イーネ、旧高槻ゴルフ倶楽部・大阪府)も、クラブハウスに風呂はなく、シャワーのみ。アメリカンタイプのカジュアルなプレースタイルを標榜する両コースにとって、大浴場は必ずしもなくてはならない設備というわけではありません。
国際情勢不安が続くと大浴場の営業停止も長引く可能性
クラブハウスに大浴場がないと分かっていれば、ゴルファーはラウンド後にシャワーを浴びるか、家に帰ってから風呂に入るか、家に帰る途中に温浴施設に立ち寄るかを自分で選ぶことになります。
近年は設備の老朽化によって、大浴場があってもボイラーの調子が悪く、一時的にシャワーしか利用できないケースも増えていました。
あるゴルフ場に行ったときは、クラブハウスが改修工事の真っ最中で、大浴場だけでなくシャワーも使えませんでした。そのコースは車で約20分のところにある日帰り温浴施設の割引チケットをフロントで配布していました。普段からその温浴施設に立ち寄っている常連さんは、いつもよりも安い料金で利用できると喜んでいました。
ゴルフ場の風呂は、男性用はそれなりのサイズがありますが、女性用は浴槽が小さいので、夫婦や家族でラウンドに行く際は女性陣から不満が出ることがあります。その不満を解消するため、ゴルフ場の風呂を利用せず、帰りがけに温浴施設に立ち寄ることに決めている人たちもいます。
前述のゴルフ場は、浴槽の利用停止を「6月1日より8月末までの平日」と記載していましたが、その間に中東情勢が落ち着くとは限りません。むしろ長期化する可能性が高そうです。シャワーのみの営業でも来場者から不満の声が上がらなければ、「8月末までの平日」が「9月末までの平日」に延び、10~11月まで継続するかもしれません。
結局のところ、ゴルフ場はスポーツ施設ですから、突き詰めると大浴場なんて必要ありません。大きな浴槽に毎日お湯を溜め、営業が終わったらお湯を抜き、浴槽を隅々まで掃除する手間を考えると、その人件費とコストを別のことに使ったほうが効率的という発想もあります。
ゴルファー目線で今のゴルフ場業界を見渡すと、「プレー料金が値上がりしているのにサービスの質は低下している」という欠点があります。料金とサービスのバランスを一致させるには、「今後もシャワーのみの営業を続け、その代わり料金を下げる」というのも検討の余地がありそうです。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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