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- 不愛想なポーターにガッカリ… ゴルフ場関係者だから感じる「失望した接客」と「感動した接客」
ゴルフ場関係者は他社コースを訪れると、プレーヤーであると同時に“観察者”にもなります。実際にプレーしながら見習いたい接客や、逆にマネしたくない対応について聞いてみました。
他社コースで見習いたいと思った接客
ゴルフ場関係者は自社コースでプレーする機会が圧倒的に多いです。自社コースなら無料で回れたり、特別料金で回れたりするので、休日にわざわざお金を払って他社コースへ行くよりも、自社コースでプレーしたほうが合理的です。
ただ、各地区連盟のコンペや取引先との付き合いなどで、他社コースを回る機会もあります。そのとき、ゴルフ場関係者は単純に「お客さん」としてプレーしているわけではありません。
「この接客はいいな」
「これは見習いたいな」
「逆に、これはマネしないほうがいいな」
そんなことを考えながら、施設全体を観察しています。具体的に、どんなところに注目しているのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「私は営業職なので、接客を中心に見ています。『スタッフが何人いるか』『スタッフがどれくらい遠くまで目を向けているか』みたいなことを観察しています」
「この前行ったゴルフ場は、レストランで料理を出すときに名前を呼ばれて、すごく感動しました」
近ごろは料理をテーブルに持ってきてから「カレーをご注文の方はどちら様ですか?」と聞かれることが多くなりました。施設によっては配膳ロボットが料理を運んでくるところもあります。「○○様、お待たせしました」と名前を呼ばれるだけで、接客の印象はかなり変わります。
「自分のコースに持ち帰って、『こんなことがあったんだけど、うちでもできるの?』とレストランのスタッフに聞いたんですよ。そうしたら『できる』というんです」
「レストランの座席は基本的に4つですから、A席が○○さん、B席が○○さん、C席が○○さん、D席が○○さんと記録しておけば分かるんですって。それをお客様に言うか言わないかの話らしいです」
つまり、高額な設備投資が必要なわけではありません。実際にやるかどうかは、現場の意識や運用次第ということなのでしょう。
見習いたくないと感じたポーターの不愛想な接客態度
一方で、「これはマネしたくない」という話もありました。特に話題に上がったのが、ポーター業務です。最近は人手不足の影響もあり、朝のバッグの積み下ろしをシルバー人材が担当しているコースも増えています。それ自体は珍しいことではありません。ただ、問題は“接客の温度”です。
「最終組くらいになると、全然やる気がなくて、お客さんそっちのけで、おじさん同士でしゃべっているコースがあるじゃないですか」
「トランクを開けても何も言ってこないから、こちらから『おはようございます』と声をかけても、それでも返事すらないと、『いや、さすがに接客業としてどうなの?』『それじゃ、ただの作業じゃん』と思うわけですよ」
この違和感は、ゴルフ場関係者だけじゃなく、一般ゴルファーにもあります。だから最近は、キャディーバッグをセルフで積み下ろす代わりに、料金を安く設定しているコースを好む人も増えています。
「ポーターがよくしゃべるおばちゃんのときもあるじゃないですか。あれも好き嫌いが分かれるんですけど、個人的には嫌いじゃないですね。やる気がない人よりも、うるさいくらいしゃべってもらったほうが、こっちも楽しいですからね」
つまり、“完璧な接客”を求めているわけではないのです。多少くだけていても、人間味があるほうが印象に残ることもあります。
もちろん見習いたいと思っても、すべてをマネできるわけではありません。予算の都合もありますし、人員にも限りがあります。その中でもできることを探し、自社に持ち帰って少しずつ改善しています。
ゴルフ場で働いている人の中には、自分ではゴルフをしない人もいますし、ゴルフはするけど他社コースにはほとんど行かない人もいます。そう考えると、他社コースに積極的に足を運び、「見習いたい点」と「マネしたくない点」を探していること自体が、見習うべき姿勢なのかもしれません。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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