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- 埋め込み式ボールマーカーは不要? 実は今も持ち歩くべき理由
マグネット式ボールマーカーが普及し、埋め込み式マーカーを持ち歩くゴルファーは減っています。しかし、同伴者のパットラインに配慮する場面では、埋め込み式が役立つことも。使い分けのポイントをレッスンプロに聞きました。
埋め込み式マーカーを持ち歩かない人が増加
近年はキャップに装着できるマグネット式のボールマーカーが普及したこともあり、ゴルフ場のマスター室前に置いてある埋め込み式のボールマーカーを持ち歩かない人が増えているようです。
マグネットマーカーは確かに便利です。帽子やサンバイザーに付けておけば、使いたいときにすぐ取り出せます。デザインも豊富で、自分の好きなメーカーのロゴやキャラクターが描かれたものを使っていると、気分が上がります。
一方で、グリーン上では少し困る場面もあります。代表的なのが、「マーカーを動かしてください」とお願いされるケースです。同伴者のパットのラインに自分のマーカーがかかっていると、パターのヘッド1個分か2個分、横にずらさなければなりません。

ところが最近は、その動かし方を知らない人もいます。「どうやって動かせばいいんですか?」と戸惑う人もいますし、動かした後に元の位置に戻すのを忘れてしまう人もいます。
ボールマーカーを元の位置に戻さずにプレーすると、ルール上は誤所からのプレーになります。もちろん、同伴者が気づけば声をかけてくれますが、できればそういう場面は減らしたいものです。
それなら最初から埋め込み式のボールマーカーを使えばいいのではないか。そう考える人もいるでしょう。実際、プロの試合を観ていると、他の選手のラインにかかりそうなときは、埋め込み式のボールマーカーを使っている印象があります。
プロは自分のマーカーと埋め込み式マーカーをどのように使い分けているのでしょうか。沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人であり、レッスンプロでもある三浦辰施氏に聞いてみました。
「個人的には、押しマーク(埋め込み式のボールマーカー)はあまり使いたくないんですよね。プラスチックゴミになりますし、コース内で落としたら自然に還りませんから」
近年は環境負荷への配慮から、風呂場のビニール袋やプラスチック製のグリーンフォークなどを廃止するゴルフ場も増えています。そうした流れを考えると、使い捨てに近い埋め込み式マーカーを積極的に使いたくないという考え方も理解できます。
同伴者への配慮のために使う
では、それでも持ち歩く理由は何なのでしょうか。三浦氏は、「他の人のラインにかかるときくらいしか使わないかもしれないですね」と話していました。つまり、自分のためというより、同伴者のためです。
これは筆者の個人的な意見ですが、ボールマーカーを動かしてもらうのも、自分が動かすのも、あまり好きではありません。アマチュアはパットの精度がそんなに高くありませんから、パターのヘッド1個分ずらしても、結局ボールがマーカーに当たることがあります。そうなると、当てた側も当てられた側も少し気まずい空気になります。
その点、埋め込み式マーカーなら、ボールが真上を通っても軌道はほとんど変わりません。ですから「マーカーを動かしてください」というやり取りそのものを減らせます。
また、ゴルフを長く続けていると、マグネット式マーカーはラウンド中に意外と行方不明になります。マーカーと台座の間に砂粒が挟まったりすると、自分ではしっかり取り付けたつもりでも、いつの間にか外れてしまうことがあります。
ラウンド中にマーカーをなくしても、ボールをマークするだけならティーペッグでもグリーンフォークでも代用できます。しかし、「同伴者のラインに配慮する」という用途まで考えると、埋め込み式マーカーを持っていると安心です。
埋め込み式マーカーはプラスチックゴミになるから極力減らそうという考え方もあります。それでもゴルフ場に長年置かれているのは、それなりの用途があるからなのでしょう。
自分では使わなくてもいい。ただ、同伴者から「埋め込み式に替えてもらえますか」と言われたときに対応できるようにしておく。あるいは、マーカーの動かし方が分からないのであれば、埋め込み式を使う。
そうした小さな配慮が、グリーン上の余計なやり取りを減らし、結果的にプレーをスムーズにしてくれるのかもしれません。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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