確かに第一印象は大事だが、3球で判断できるかは別
新しいクラブなどの試打をする時に「3球以内で決めたほうが良い」という話を聞いたことはありませんか? 打ち過ぎると良い感覚が消えてしまうからといった、なんとなくの理由は思いつきますが、実際のところどうなのでしょう?

年間数百本という単位で試打を行う関浩太郎プロに話を聞くと、「そもそも試打とは何のためにするものなのか」を考えさせる答えを返してくれました。
「確かにファーストインプレッションというものは存在します。何球がいいという答えは難しいですが、新鮮な最初の感覚という意味での3球という数字が出てきたのではないでしょうか。ただ、最初の1球だったり3球だったりというのは、あくまで、われわれのようなプロだったり、ある程度のスイングレベルの高さを持った人に当てはまるものです。スイングの反復性が低いのに、最初の1球や3球で判断するのは無理だということです」
言われてみれば当たり前のことで、アベレージゴルファーがたった3球でそのクラブの良し悪しを判断するなんて到底無理な話です。むしろ1球目でいい球が出たからといって、それが自分に合っていると決めつけるのは怖すぎます。
技術レベルが高いからこそ、最初の数球でそのクラブの特性を見極めることができて、さらには自分に合っているかどうかを判断することができるわけです。
また、うまい人は最初は合わなかったクラブでも、球数を打っていくうちに段々と合わせられるようになることも、数球で決めたほうがいい理由だと言います。クラブに合わせる技術があるからこそ、そのクラブが本当に自分に合っているのか否か、かえって分からなくなってしまうわけです。