ビールのおかわりに「ちょっと待った!」 ゴルフコース内で用を足すのは軽犯罪法違反です

だんだん暖かくなってきて、お昼のビールがおいしいですよね。週末でハーフターンが長かったりすると、運転の心配がなければ、どうしてもおかわりを頼みたくなってしまいます。しかし、あまりたくさん飲んでしまうと、後半1~2ホールで早くも尿意が。トイレはまだずいぶん先です。そんなとき、人目につかない場所でササッと用を足すのはマナー的にはもちろん、法律的にもNGのようです。

“緊急避難”であれば犯罪とならない可能性が高い

 おいしいランチビールを飲んで気分よく後半をスタート。ところが、1~2ホールで早くもトイレに行きたくなり、そこから数ホールはゴルフどころではなかった……。そんな経験をお持ちのゴルファーは多いでしょう。

“緊急避難”しなければならない状況にならないようアルコールは控えめに 写真:AC
“緊急避難”しなければならない状況にならないようアルコールは控えめに 写真:AC

 しかし、木陰や物陰に回ったり林やOBエリアに分け入ったりして用を足すことは明らかなマナー違反であるうえ、犯罪にもなりかねませんので注意が必要です。

「ラウンド中は、トイレに行きたくてもタイミングよくトイレがあるわけではありません。ぎりぎりまで我慢したのに犯罪って、厳しすぎませんか?」男性ゴルファーはこう思うかもしれません。

 ゴルフコース内での排泄は罰せられる行為なのか、船橋総合法律事務所(千葉県船橋市)の有村聡介弁護士に解説していただきました。

「ゴルフコース内であれば、【軽犯罪法第1条26号】の『街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者』に該当するため、軽犯罪法違反の罪が成立します。これは、ゴルフ場以外の公道などでも同じです。ただし、場合によっては、緊急避難(【刑法第37条1項】)として犯罪不成立となる場合もあり得るでしょう。我慢したけれども、どうしても間に合わなかったような場合は、緊急避難が成立して罪に問われない可能性が高まると考えます」

「罪が成立した場合の刑罰は、拘留(1日以上30日未満の刑事施設における拘束)又は科料(1000円以上1万円未満の強制徴収)です。また、拘留と科料が併科されることもあり得ます(【軽犯罪法第2条】)」

 我慢しても間に合いそうになかった場合は、仕方がないと大目に見てくれるようです。では、我慢しようと思えばできるのに我慢をせず、トイレ以外の場所で安易に用を足してしまうのはどうなのでしょうか。

 にわかには信じがたいのですが、あるパブリックコースの関係者から「個室のシャワーブースに便が残っていることがあり、非常に困る」という訴えを聞いたことがあります。また昨今、高齢化が進み、使用済みの紙おむつがトイレや汚物入れ以外のところに捨て去られることが一部で問題になっていますが、ゴルフコースでも同じことが起きる可能性があります。

「“クラブハウスの風呂場”等であれば、威力業務妨害罪(【刑法第234条】)が成立するケースも考えられます。ただし、業務を妨害することについての故意(認識及び認容)が必要で、刑罰は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。また、尿と便とで基本的に違いはないと思いますが、科される罰はやはり便のほうが重くなりそうですね」

「(汚物の)捨て去りについては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)【第16条】違反、すなわち不法投棄に当たり、同法違反の罪が成立します。刑罰は、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金(併科もあり)です(【廃掃法25条1項14号】)。ただし、紙おむつ程度であれば、【軽犯罪法第1条27号】の『公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者』として、より軽い処分で済むかも知れません」こう有村弁護士は見立てます。

同伴者に排泄物がかかったら?

【写真】ベテランも意外と正しくできてない!? バンカーのならし方、レーキの置き方

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レーキをかける場合は柄をなるべく平行にしてならす 写真:Getty Images
レーキはバンカーの外に置くのが最も一般的 写真:AC
バンカーの内側にフチと平行に置くパターン 写真:AC
レーキのヘッドをバンカー内に入れ、柄の部分をフチと垂直に置くパターン 写真:AC
“緊急避難”しなければならない状況にならないようアルコールは控えめに 写真:AC
わざとじゃなくても人にかけてはいけません 写真:AC
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