竹田麗央とシェフラーに意外な共通点!? アマチュアも真似したい“フォローを出さない”フワっとアプローチ

多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回は、今シーズンの国内女子ツアーで初優勝を含む3勝を挙げる活躍を見せている竹田麗央(たけだ・りお)です。

実はアプローチ技術も高い竹田麗央

 今シーズンの国内女子ツアーで大きく躍進した選手といえば、プロ3年目の竹田麗央選手でしょう。地元・熊本県で4月に開催された「KKT杯バンテリンレディス」でプロ初勝利を挙げると、翌週の「フジサンケイレディス」でも勝利。ツアー史上4人目となる初勝利からの2週連続優勝を達成しました。また、5月は「ブリヂストンレディス」で初めて4日間大会を制して3勝目を挙げています。

圧倒的なショット力にばかり目が行きがちな竹田麗央だが、リカバリー率も16位と小技のレベルも高い 写真:Getty Images
圧倒的なショット力にばかり目が行きがちな竹田麗央だが、リカバリー率も16位と小技のレベルも高い 写真:Getty Images

 先週の「リゾートトラストレディス」は3日目を終えて11位でしたが、最終日に6バーディーを奪ってこの日のベストスコア「66」をマーク。単独2位でフィニッシュしています。

 今シーズンの13戦を終えた現在のメルセデス・ランキングは1353.16ポイントで1位。年間獲得賞金でも8688万円でトップを独走しています。

 彼女の魅力といえば、真っ先に思い浮かぶのが飛距離でしょう。5月26日時点でのドライビングディスタンスは261.45ヤードで穴井詩選手(2位・260.81ヤード)、神谷そら選手(3位・260.70ヤード)を抑えてトップに立っています。

 球筋は曲がり幅の少ないフェードボール。166センチの身長を生かし、バックスイングでは手先を使わずにアップライト気味にややアウトにクラブを上げていきます。切り返しでは若干インサイドにループしますが、ややアウトサイドからクラブが下り、それほどキツくないアッパー軌道でインパクトに向かっていきます。

 また、インパクト前後から側屈を使って肩をタテに回していくのが大きな特長。この動きによりフェースローテーションが抑えられ、球を押し込むようなインパクトが可能に。竹田選手は、コントロールされた再現性の高いフェードボールをこうやって打っています。

 さて、飛距離が魅力の竹田選手ですが、躍進の裏にはアプローチの技術の高さもあります。「KKT杯バンテリンレディス」最終日15番の優勝を引き寄せたチップインパーは、JLPGAの4月のベストプレーに選出された1打。また、「ブリヂストンレディス」最終日1番のチップインバーディーも印象に残るショットでした。

クラブと腕の重さでダウンスイングする

ブリヂストンレディス最終日の1番でいきなりチップインバーディーを決め、勢いに乗った竹田麗央 写真:Getty Images
ブリヂストンレディス最終日の1番でいきなりチップインバーディーを決め、勢いに乗った竹田麗央 写真:Getty Images

 2つのアプローチの共通点は、やわらかい球でカップインさせたことです。竹田選手の“フワっとアプローチ”はダウンスイングでヘッドを加速させず等速で動かします。この打ち方ができれば、インパクトの再現性が高くなって安定がグンとアップします。

 ヘッドを等速で動かすコツは、クラブと腕の重さでダウンスイングすること。コックを使うとヘッドの動きが大きくなってしまうので、コックを使わないよう常に親指を下に向けてスイングするのがポイントです。このアプローチができると、インパクト以降でヘッドが自然に止まり、フォローが小さくなります。

 実はこの打ち方、世界1位のスコッティ・シェフラー選手が得意とする打ち方でもあるんです。竹田選手のドライバーショットを真似するのは難しいですが、“フワっとアプローチ”はすぐに試せる技。ぜひチャレンジしてみてください。

竹田 麗央(たけだ・りお)

2003年生まれ、熊本県出身。母は女子プロの平瀬哲子、叔母は1993年、94年に賞金女王を獲得した平瀬真由美。2021年の日本女子オープンでローアマを獲得し、その年のプロテストに合格。昨シーズンはドライビングディスタンス2位(258.91ヤード)の飛距離を武器にメルセデス・ランキング22位と躍進。今季は「KKT杯バンテリンレディス」で初勝利を挙げると、翌週の「フジサンケイレディス」でも勝利。「ブリヂストンレディス」では初めて4日間大会を制して3勝目を挙げた。ヤマエグループHD所属。

【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)

1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。

【動画】カップに蹴られた…岩井千怜のイーグル寸前“神ワザ”アプローチがアップされた実際の映像

【写真】竹田麗央はすでに9000万円近く! 2位はいくら? 最新・賞金ランキングトップ20選手と獲得賞金額(5月26日更新)

画像ギャラリー

11位 桑木志帆(2403万7007円) 岡山県出身 写真:Getty Images
12位 藤田さいき(2344万1166円) 静岡県出身 写真:Getty Images
13位 金澤志奈(2326万1642円) 茨城県出身 写真:Getty Images
14位 蛭田みな美(2242万8666円) 福島県出身 写真:Getty Images
15位 阿部未悠(2188万6000円) 北海道出身 写真:Getty Images
16位 イ・ミニョン(2116万6487円) 韓国出身 写真:Getty Images
17位 尾関彩美悠(1953万2058円) 岡山県出身 写真:Getty Images
18位 臼井麗香(1850万2000円) 栃木県出身 写真:Getty Images
19位 小林夢果(1834万3400円) 埼玉県出身 写真:Getty Images
20位 菊地絵理香(1790万5142円) 北海道出身 写真:Getty Images
1位 竹田麗央(8688万0000円) 熊本県出身 写真:Getty Images
2位 岩井千怜(6600万2308円) 埼玉県出身 写真:Getty Images
3位 鈴木愛(5575万4166円) 徳島県出身 写真:Getty Images
4位 小祝さくら(5251万1422円) 北海道出身 写真:Getty Images
5位 山下美夢有(5048万8500円) 大阪府出身 写真:Getty Images
6位 佐久間朱莉(4786万9607円) 埼玉県出身 写真:Getty Images
7位 岩井明愛(3977万7500円) 埼玉県出身 写真:Getty Images
8位 天本ハルカ(3491万2007円) 福岡県出身 写真:Getty Images
9位 高橋彩華(2864万9316円) 新潟県出身 写真:Getty Images
10位 河本結(2506万4333円) 愛媛県出身 写真:Getty Images
圧倒的なショット力にばかり目が行きがちな竹田麗央だが、リカバリー率も16位と小技のレベルも高い 写真:Getty Images
ブリヂストンレディス最終日の1番でいきなりチップインバーディーを決め、勢いに乗った竹田麗央 写真:Getty Images
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