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- 山下美夢有は“3年連続女王”を「気にしていなかった」ときっぱり 新女王・竹田麗央を「すばらしい」と称賛した理由
3年連続タイトルがかかっていた山下美夢有(やました・みゆう)は、ひたすら順位を上げるしかない中、踏ん張ったが及ばなかった。
自分のプレーに集中した山下美夢有
◆国内女子プロゴルフ 第35戦
伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72
3年連続タイトルがかかっていた山下美夢有は、ひたすら順位を上げるしかない中、踏ん張ったが及ばなかった。今季8勝しメルセデス・ランキング首位に立つ竹田麗央が予選落ち。だが、ポイント差は大きく、山下は悪くても3位タイ(3人以下)に入らなければ、女王の可能性が消える状況に追い込まれていた。
首位に3打差8位タイからのスタートで、山下は自分のプレーに集中した。2番パー3、7番パー3、13番パー5、15番パー5、16番と粛々とバーディーを重ね、通算12アンダーまで伸ばした。名物パー3の17番では、2メートルを沈めてパーセーブ。タイトル決定は次週以降に持ち越されるかに見えた。しかし、最終18番でバーディーパットを2メートルショート。これを決めきれず、3パットボギーで通算11アンダーの4位タイに後退。2年守ったタイトルは竹田に譲ることになった。
「自分の中では攻めきれなかったです」と、この日のプレーを淡々と振り返る。周囲が手に汗握った年間女王争いについては、「そこは気にしていなかったです。やるべきこと、課題をしっかりやることを考えていました」と意識していなかった。
この言葉から見えてくるのは、目の前の一打に集中する気持ちだが、それだけではなかった。残り2つとなった日本での試合、その後に控える米ツアーの最終予選会(QT)。さらに、それを突破した先の米ツアーでの戦いを見据えている。
今季は、日本だけでなく、米ツアーにも積極的に参戦した。メジャー5戦すべてに出場し、ベストフィニッシュは「全米女子プロ」の2位タイ。予選落ちは「全英女子オープン」だけと、手応えを感じていた。「プラスになっている」という経験が、QTに挑む山下を作り上げた。
「向こう(米ツアー)で勝ちたい気持ちを特に感じたので、QTで結果を出して行きたいです」。言葉からは、地に足をつけながら、世界へ羽ばたこうとする気持ちがほとばしる。
山下の3年連続女王を阻んだ竹田について「飛距離も安定性もあってすばらしい。後輩が頑張っていることで、『私も頑張らないと』という気持ちになるのでプレーしていて楽しい」と、大きな刺激にしてきたことも明かした。残り2戦、しっかりと戦ってQT(12月5~9日、アラバマ州マグノリアグローブGC)へ。タイトルは守れなかったが、より厚いフィールドに向けて、山下はすでに歩き出している。
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