- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 「西郷真央は池に飛び込んでくれるのか?」 運営側は最後まで気をもんでいた!? 伝統継続へ“勝負の3年目”
「西郷真央は池に飛び込んでくれるのか?」 運営側は最後まで気をもんでいた!? 伝統継続へ“勝負の3年目”
西郷真央(さいごう・まお)がメジャー初優勝を遂げた「シェブロン選手権」。この大会といえば、優勝者が18番脇の池に飛び込むことで有名だが、2年前に現在の開催コースに移転したことにより、その伝統が絶たれる可能性もあった。
「マスターズの慣習だって、1年目からあったわけではない」
トーナメント・ディレクターのウェッカーリン氏は2年前、マスターズ観戦のためオーガスタナショナルを初めて訪れ、マスターズには優勝者がグリーンジャケットを羽織る儀式以外にも、受け継がれているもの、素晴らしいものが多々あることに驚かされたそうだ。
「グリーンジャケット、チャンピオンズディナーはもちろんのこと、マーチャンダイズテントで売られているお土産の数々は、どれもマスターズならでは、オーガスタならではのものばかりだ」
感銘を受けたウェッカーリン氏は、オーガスタナショナルで目にしたものの一つ一つを、カールトンウッズの一つ一つに置き換えた上で、果たしてシェブロン選手権では何ができるだろうかと思案したという。
チャンピオンズ・ダイブが今後も受け継がれてくれるとしたら、ダイブ後の優勝者に羽織らせる白いバスローブは、マスターズのグリーンジャケットに相当する。
「それならば、このバスローブをデザインしたグッズを作ろう」
そう思いつき、さっそく製作。今年のシェブロン選手権のマーチャンダイズテントには、バスローブ・デザインのペーパーナプキンなど、大会の新たなオリジナルグッズが並べられていた。
しかし、せっかく製作したそうしたバスローブ・デザインのオリジナルグッズも、今年の優勝者がダイブをしてくれなかったら、「あれあれ?」という話になってしまう。
だからこそ、ウェッカーリン氏をはじめとする大会関係者は、勝利を収めた西郷が池にダイブしてくれるかどうか、びしょ濡れになった優勝者に白いバスローブを着せる儀式を行なうことができるかどうかが気が気ではなかった。
その不安が伝わっていたのだろう。テレビのインタビュアーの尋ね方にも、そんな不安が微妙に感じられた。
「ジャンプは日本語で何と言うのですか? ジャンプは? どう?」
インタビュアーは「ジャンプ」という言葉を使っていたが、チャンピオンによるダイブは、大会関係者の間では、一昨年も昨年も、そして今年も、不安と期待が入り混じる複雑な気持ちを覚えながら見守っていたハラハラどきどきの儀式だったのだ。
無事に西郷がマネージャーらと飛び込んでくれたことで、カールトンウッズでのこの儀式は、ようやく3年目、3回目を迎えることができた。
ウェッカーリン氏いわく、「マスターズの慣習だって、大会ができた1年目からあったわけではない。歴史は1年1年、一つ一つ、積み上げていけば、それでいい」。
素晴らしいなと感じさせられたのは、この大会が昔ながらの優勝トロフィーを変えずに、そのまま使っていることだ。
というのも、優勝トロフィーの正面には「シェブロン選手権」という文字が大きく入れられているのだが、その下には「ダイナショア・トロフィー」という文字も大きく刻まれている。
ダイナ・ショア(Dinah Shore)は米国のレジェンド的な歌手の名前だが、かつてコルゲートやナビスコといった大会スポンサーの名前とともに大会名に記されていた固有名詞でもある。
しかし、この大会の冠スポンサーがシェブロンに変わった今でも、現在の大会関係者はダイナショア・トロフィーの歴史にリスペクトを払い、そのまま受け継いでおり、その姿勢は称賛に値する。
継続すべきものは継続し、新たに生み出すべきものは生み出す、それがウェッカーリン氏が率いる現在のシェブロン選手権のポリシーなのだろう。
「あくまでもトロフィーは、シェブロン・トロフィー、そしてダイナショア・トロフィーであるべきです。でも、テキサスらしさも歴史に刻みたいので、この地では、優勝者にチャンピオンズ・ブーツを贈ります」
新旧どちらも入り混じり、歴史が紡がれていく。西郷のチャンピオンズ・ダイブは、継続すべき儀式を守るための重要な役割を果たし、彼女の名前とダイブシーンは、この大会の歴史の重要な1ページとして後世に伝えられることだろう。
池から上がってきたびしょ濡れの西郷に、シェブロンの副社長が自ら、丁寧に白いバスローブを着せていたシーンも、とても印象的だった。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
最新の記事
pick up
-
西村優菜と共同開発! 理想の高弾道とスピンを実現した「QUANTUM MINI SPINNER」がついに発売!<PR>
-
「上達志向ゴルファーに最適解!」 “飛んで止まる”テーラーメイドのNew「ツアーレスポンス ストライプ」登場<PR>
-
“自分で操りたい派”に刺さる? テーラーメイドの新「SYSTM2(システムツー)」パター登場! 世界的ヒット作「スパイダー」との違いは?<PR>
-
今後ゼクシオはどこへ向かうのか? 家田社長が語る「25年」の継承と「XXIO 14」の挑戦<PR>
-
これが最新電気自動車の現実だ! 往復600キロのゴルフ旅を日産 新型「リーフ」で行ってわかった“BEVの安心感と実用性”<PR>
ranking








-150x150.jpg)


