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- ゴルフ人生のスタートは1本100円の貸しクラブから… ジュニア時代はほぼ無名だった入谷響が世代1号となるツアー初優勝を飾るまで
2位に4打差をつける圧倒的な強さでニチレイレディスを制した入谷響。05年生まれの19歳だが、同い年にはジュニア時代から活躍していた選手が少なくない。にもかかわらず、世代1号のツアー優勝を飾った秘密はどこにあるのか。父親である勝則氏に聞いてみた。
父親が見つけたトミーアカデミーの生徒募集
ニチレイレディスでツアー初優勝を飾った入谷響。05年生まれの19歳だが、同い年にはジュニア時代から注目を浴びていた選手が少なくない。その中でツアー優勝一番乗りを果たした秘密はどこにあるのだろうか。
「ゴルフを始めたのは、基礎体力をつけるために何かスポーツをやらせたいなと考えていたんですが、家に古いゴルフクラブがあったので、ゴルフ場に連れていったのがきっかけです」と語るのは、父親である勝則さんだ。

入谷が6歳だった頃の話だが、当初は自宅近くにあるスイミングスクールで水泳をやらせようとしたものの、入谷自身が拒否したため、あきらめたという。
「ゴルフ場に連絡したら、1本100円のジュニア用貸クラブがあるというので、響はそれを使っていました。本人に聞いたらゴルフを続けたいというので、毎週土日に1時間ほどボールを打つようになりました」
勝則さんは軟式の社会人野球で活躍した経歴を持つが、そのDNAを受け継いでいるのか、幼少の頃から比較的運動神経はよかったという。
ところが、小学5年のときに出た大会で他の選手を見て驚いた。「こんなにも他の子はうまいのか」
入谷は6本セットのクラブだったが、他の選手はすでにフルセットのクラブを使いこなしていた。そこで、勝則氏はインターネットを検索。中嶋常幸が主宰するヒルズゴルフ・トミーアカデミーが生徒を募集していることを知り、応募したところ、試験をパスして入谷はアカデミー生となる。小学生の頃は年に3、4回の合宿に参加するだけだったが、中学に入ってからは、それに加えて、特別合宿にも参加するようになる。
「中嶋プロのことが本当に大好きで、ゴルフを続けてこられたのも、中嶋プロがいたからだと思います」と勝則氏。ちなみに、入谷自身に聞くと、「中嶋プロは聞けばなんでも教えてくれる存在で、本当に大好きというかありがたいですし、小6から大学1年まで長く付き合っていただいて感謝しています」と語っている。
そんな入谷を中嶋も認めており、今大会中には励ましのLINEを送ったり、「初優勝おめでとう。この優勝を足掛かりに、さらに頑張ってほしい」というコメントも出している。
男子高校生並みに食べていたジュニア時代
中嶋のアドバイスに加え、入谷自身の努力もあり、徐々に力をつけていく。しかし、高3時に初めて受けたプロテストに失敗したときは、さすがにショックを受けていたという。
「これほどまでに泣き崩れるのかというぐらい泣き崩れていました。毎日必ず練習する子が、翌朝、今日は練習をするのかと聞いた途端、また泣き崩れましたからね。さすがにこの日はやめました」(勝則氏)。
「1打差で落ちたこともあり、これからどうすればいいのかも分からず、頭にモヤがかかった感じでした。ゴルフのことを考えたくありませんでしたが、中嶋プロから『悔しがるのはこの日だけにして、切り替えて頑張れよ』といわれたので、次の日からは練習にいきました」(入谷)
翌年は1打を大切にしながら、見事プロテストに合格してリベンジを果たしている。
響という名前は、「太鼓を叩いたら波長のようにバーッと広がるじゃないですか、一ついったら10のことが分かるようなイメージでつけました」と、勝則氏。名前に込めた思いは入谷にも十分伝わっているようだ。
また、飛距離アップのためにも、体を大きくしたほうがいいと考え、入谷には小さい頃からよく食べさせたという。「ジュニア時代は男子高校生並みに食べていましたね。好物は目玉焼きです。トレーナーをつけたことはありませんが、握力や背筋力は相当強いと思います」
頑丈な体があったからこそ、1キロ近いバットで1日何百回も素振りができたし、ボールも打てたのだろう。
近い将来、米ツアーでの活躍を目標にしているが、勝則氏によれば、「今すぐにでもいきたいんだと思いますよ。同じトミーアカデミー出身の畑岡奈紗さんの影響もあるんでしょう」と、米国思考はジュニア時代から掲げていたようだ。
昨年の年間女王となった竹田麗央以来の豪快なプレーヤーの誕生だが、入谷の場合、優勝しても浮足立っていいないだけに、まだまだ活躍しそうだ。
入谷 響(いりや・ひびき)
2005年12月21日生まれ、愛知県出身。6歳からゴルフを始め、24年のプロテストに合格。同期は都玲華、吉田鈴、青木加奈子ら。同年の「ファイナルQT」で18位に入り、25年シーズンのレギュラーツアー前半戦出場権を獲得。「ニチレイレディス」ではルーキー一番乗りとなる初優勝を飾る。加賀電子所属。
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