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リブゴルフ危機は“貧乏クジ”か“見せ場”か… 金策に奔走する鳴り物入り新CEO 手腕に“?”が付く前歴とは?
サウジ政府系ファンドPIFがリブゴルフへの支援打ち切りを表明し、団体は存続危機へ。選手たちはPGAツアー復帰の可能性を探り始める一方、新CEOスコット・オニール氏の前職での失敗と無責任な転職について暴露する報道も出てきている。
「その中に僕自身がいないことは、良かったと思う」とスピース
サウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」がリブゴルフへの経済支援を打ち切ることが、英フィナンシャルタイムズと米ウォールストリートジャーナルによって報じられたのは、4月15日のことだった。
その後、PIFは正式に声明を発表。「PIFの投資戦略の中に、もはやリブゴルフに対する長期投資計画は存在しない。これは、PIFの投資戦略における優先度や昨今の経済環境、経済動向を鑑みた上での決定である」とつづっていた。
2026年シーズンまでの資金は、すでにPIFからリブゴルフへ投入されている。だが、27年以降はPIFからの支援がゼロになることが、この声明によって確認された形になった。
とはいえ、PIFに代わる新たな出資者を得ることができて資金繰りの目処が付けば、リブゴルフが生き残る道は開けるだろうと言われている。

しかし、スコット・オニールCEOは、そのための金策は自分一人では厳しいと踏んだのだろう。早々に社外取締役2名を据え、自身を含めた3名で、これからのリブゴルフのサバイバルゲームに臨もうとしている。
この“ゲーム”がどんな結果になるのかは、今は誰にも見通すことができない状況だが、金策にはある程度の時間を要すると思われ、その見通しが立つまでの間、リブゴルフの選手たちが黙ってじっと待っているとは考えにくい。
実際、すでに多くのリブゴルフ選手がPGAツアーやDPワールドツアーに問い合わせを行い、かつての主戦場に復帰する方法はあるのか、罰金などのペナルティーは科されるのか等々、今後の身の振り方を大慌てで探っている。
一方でリブゴルフ選手を迎え入れる側の心情は複雑である。
PGAツアーのブライアン・ローラップCEOは「私は過去のことはあまり気にしていない。だが、ツアーの中には気にする人々が大勢いる。みんなが感情面で納得できるよう、リブゴルフ選手の復帰のための然るべきルールを作ることが信頼につながる」と語っている。
選手理事の一人であるジョーダン・スピースは「全員が同じ戻り方にはならないと思う。すでにブルックス・ケプカのパターン、パトリック・リードのパターンがあり、それらと同じような感じになるのかどうか。今は分からないことだらけだ。でも、その中に僕自身がいないことは、良かったと思う」と複雑な心境を明かした。
ルーカス・グローバーは「(大勢のリブゴルフ選手が)PGAツアーに一斉に出戻るからといって、おとがめなしとは、すべきではない。これまでに復帰した選手たち同様、罰金や出場停止などのペナルティーは必ず科されるべきだ」とクギを刺す。
ブライアン・ハーマンは「過去は過去。これまでもメジャー大会では、みんな一緒にプレーしてきたのだから、彼らが戻る道を作ってあげるべきだ。でも、新たな出資者が登場すれば、リブゴルフは生き残るだろうから、選手も居残るかもしれないよね」と、“出戻り選手”に対して寛容さを見せつつ、静観する態度だ。
「ハンデ18のゴルファーがマスターズで優勝すると豪語するようなもの」
ハーマンが指摘した通り、リブゴルフの今後の運命を左右するものは、ひとえに“新たな出資者”である。そして、それを見つけることはできるのか、投資を得ることはできるのかという点で、オニールCEOのビジネス手腕が問われることになる。
25年1月にオニール氏がリブゴルフのCEOに就任した際は、エンターテインメント業界の辣腕ビジネスマンと紹介され、リブゴルフを拡大成長させるだろうと見られていた。
初代CEOだったグレッグ・ノーマン氏がPGAツアーやDPワールドツアーとの対立を深めたのに対し、オニールCEOはゴルフ界における平和的共存を目指し、「うまくやるだろう」と期待もされていた。
だが、リブゴルフという“船”が傾きかけた今、今度はオニール氏のビジネス手腕を疑問視する報道が出始めている。
米スポーツ・イラストレイテッドによると、オニール氏は22年11月に英国のテーマパーク「マーリン・エンターテインメンツ」のCEOに就任。翌年の春、英メディアのインタビューに答えて、こう語ったという。
「5年後が楽しみだ。同業他社では従業員のレイオフも見られるが、私たちはレイオフはせず、スタッフには最高のワーク環境を提供して、この業界のトップ中のトップとして輝くから、見ていてほしい」
しかし、そんな力強い言葉とは裏腹に、オニール氏のCEO就任から3年後には同社の業績は記録的に悪化したとのこと。その矢先、オニール氏は同社を離れ、リブゴルフのCEOに就任した。
大風呂敷を広げたものの、実は中身はないに等しく、業績悪化が表面化するまでは何も明かさず無言のままだったというオニール氏の過去のケースは、「今回のリブゴルフが迎えている状況とそっくりだ」とスポーツ・イラストレイテッドは指摘。
「まるで、ハンディキャップ18のゴルファーが、来年はマスターズで優勝するから見ていてほしいと豪語していたようなものだ」と酷評していた。
そして今週。リブゴルフのバージニア大会の開幕前、ようやく米メディアの前に立ったオニールCEOは、矢継ぎ早に、そして興奮気味に言葉を発し、驚くなかれ、45分間にわたる長時間会見になった。
「今、私にはエネルギーが溢れ返り、興奮し、ハッピーでもある自分がいる。プレッシャーも少し感じているが、チーム一丸となって進んでいこうとしているこの機会に、とても感謝している」
強い語調でそう言ったオニールCEOは、さらにこんな言葉を続けた。
「リセットして何かをクリエイトするビジネスチャンスを得た今、それ相応のプレッシャーを感じているが、それはビジネスを成功させるための然るべきプレッシャーである。今、この状況に身を置いていることで、とても刺激を受けている。勝利への確かな道があると感じている」
これも“大風呂敷”なのかどうか。その答えは、今はまだ分からない。
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